特許を事業化へ導くAI技術
渋谷を拠点にする株式会社NexaScienceは、特許情報からビジネスアイデアを生成する革新的なAI技術を開発しました。そしてこの技術が、今月開催された世界最大のAI国際会議「34th International Joint Conference on Artificial Intelligence」で行われたコンペティション、Product Business Idea Generation from Patents(PBIG)でその成果を示しました。このコンペでは、参加した全36個の性能指標のうち25個でトップの評価を受けたのです。
Nexaシリーズの革新性
NexaScienceでは、研究から商業化までを支援する一連のプロセスをマルチAIエージェントを用いて自律的に行う「Nexa」シリーズを展開しています。この技術に興味がある方は、公式ウェブサイトから問い合わせが可能です。
PBIGコンペティションの目的
PBIGコンペティションは、生成AIを用いて3年以内に市場に投入可能な製品アイデアを提案することを目的としています。参加者は、自然言語処理や材料化学などの専門分野に関する特許情報を用いて有望なビジネスアイデアを生み出すことが求められました。この過程では、他の特許やウェブの情報を使用することも許可されています。
アイデア創出のフロー
参加者には、特許の全文や図表を含むデータセットが提供され、以下の要素を含む製品アイデアを生成するよう求められました:
- - 製品タイトル
- - 製品説明
- - 実装方法
- - 差別化ポイント
特に大事なのは、質の高い指示書(プロンプト)の作成です。NexaScienceの手法では、複数のAIを利用してこの指示書の評価や改良を行います。
AIによる新製品のアイデア創出
この新技術のコアは、AIに与える指示書の質を高めることです。具体的には、次のステップで進められます:
1.
指示書の評価システムの構築:作成した指示書がどれだけ良いアイデアを生成するかを評価するために、アイデア同士を対戦させる仕組みを導入しています。
2.
複数AIの協働による改良:最初にAIに生成させた複数の指示書の結果を基に、得られた良い部分だけを抽出し、より優れた指示書に組み込むという反復的なプロセスが行われます。
3.
生成されたアイデアの最適化:最終的には、完成した指示書を元にアイデア創出を行い、具体的な製品アイデアを引き出します。
このプロセスにより、各AIの強みを活かした質の高い出力が可能となります。
他専門分野への展開
この手法は特定の分野に限定されず、他の専門分野への適用にも成功しています。最初は自然言語処理からスタートし、その後、コンピュータサイエンスや材料化学への応用を進めてきました。
NexaScienceのビジョン
NexaScienceは2024年に設立されたスタートアップで、「AIで科学技術を革新する」というビジョンのもと、科学技術の創造と応用を加速させ、人間の創造性を最大限に引き出す社会を目指しています。特許審査の効率化や特許からのビジネスアイデア創出方法に仲介し、イノベーションの進展を図っています。
お問い合わせ
興味のある方は、NexaScienceの公式ウェブサイト(
こちら)から詳細情報を得ることができます。また、お問い合わせは以下のメールアドレスまでどうぞ。
E-mail:
[email protected]
この新技術は、今後のビジネスシーンにおけるAIの役割を再定義する可能性を秘めています。特許情報をビジネスチャンスへと変える力を持つNexaScienceの進展に、ぜひ注目してみてください。