不動産の新しい使い方を提案する株式会社Leaneveの挑戦

不動産の活用方法に困っているオーナーや借り手の悩みを解消することを目指す株式会社Leaneve。彼らは東京都渋谷区に本社を構え、「不動産を生かす。社会に活かす」というミッションを掲げ、空き家や一棟ビル、マンションの有効利用に取り組んでいます。日本には現在、約900万戸もの空き家が存在し、その中には企画や開発が進んでいない物件が多くあります。

空き家の現状

総務省の「令和5年住宅・土地統計調査」によると、特に「その他の住宅」に分類される約430万戸は、賃貸や売却もされていない状態です。これらの物件は「古さ」や「立地の問題」、さらには「用途が思いつかない」といった理由から放置されています。こうした現状は、オーナーにとっても借り手にとっても「ミスマッチ」と言える状態です。この問題を解決するために、Leaneveは新たな取り組みを始めています。

不動産の新しい価値を生み出す「空フル」

Leaneveが展開する「空フル」は、その名の通り空き家を賢く利用する新しいプログラムです。空室をドラマやCM、広告撮影のロケ地として提供し、利用者が空きスペースを収益化できる仕組みを提供しています。これにより、入居者募集と並行して収益を生むことが可能となります。さらに、空き室を適度に使用することで、メンテナンスも自動的に行われるのです。

可能性の再発見

Leaneveは空室を単なる空き部屋として扱うのではなく、そこに新たな価値を見出し、柔軟な用途転換を図っています。例えば、撮影ロケ地やシェアオフィス、さらには宿泊施設としての活用を通じて、物件の可能性を広げています。築50年の古い物件も、宿泊施設として生まれ変わることができ、多様なライフスタイルに応える新しい機会を提供しています。

新しい生活スタイルの提案

代表取締役の大嶋宏行氏は、リモートワークや副業など、新しい働き方が普及する中で、利用者が求める「住まい」や「働く場所」が変化していることに気付きました。そのため、Leaneveは不動産オーナーにも新しい貸し方を提案し、借り手とオーナーが出会える場を創出することに注力しています。こうした取り組みが、より多様でフレキシブルなライフスタイルの実現につながっていくのです。

実績と展望

著名なデザイン会社と協力し、テーマパークのような宿泊施設を提供した実績もあり、家族連れや子どもをターゲットにしたユニークな体験を可能にしました。認知を得ることで、需要も創出し、物件の価値を最大限に引き出しているのです。彼らの取り組みは、単に不動産を貸すのではなく、その物件の特性を活かし、経済的価値を生む事業モデル構築に寄与しています。