堀文子のデカルコマニー展
2025-05-22 12:30:04

堀文子が描く心象風景とデカルコマニーの魅力を紹介する展覧会

堀文子のデカルコマニー作品展開催へ



銀座・ナカジマアートでは、著名な日本画家・堀文子の展覧会「堀文子のデカルコマニー」を2025年5月29日から6月18日まで開催します。この展覧会は、開廊30周年を記念したもので、創作の過程で特に重要な役割を果たしたデカルコマニー技法に焦点を当てた初めての機会です。展覧会では1960年代に制作された作品や未発表のものを含む、貴重な作品群を一堂に紹介します。

若き日の堀文子とデカルコマニー


堀文子は1918年に東京で生まれ、女子美術専門学校で学びました。その独特な画風と豊かな感受性により、戦後の日本画界で重要な存在として注目されました。特に1960年代には、彼女の内面的な旅や喪失から生まれた心象風景が、デカルコマニーという技法を通じて表現されました。

デカルコマニーは、絵の具を紙の間に挟み、圧力をかけることで偶然に模様を生み出す技法です。この技法は、堀が海外放浪中に受けたカルチャーショックや、メキシコでの経験が影響を与えました。彼女は、この偶発的な表現を通じて心の奥底に溜まった思いを解放し、自らの作品を生み出していきました。

掲示作品の美しさと多様性


本展では《チアパスの夜》や《魔王の館》など、デカルコマニー作品が多数展示されます。堀はこれらの作品を通じて、内面的な感情や体験を視覚的な形として表現しました。彼女が語ったように、「いくらでも描けて、いくら描いても疲れない」と感じられる作品ばかりです。

1965年に開催された初個展「堀文子作品展」では、多くのデカルコマニー作品が出品され、当時は売れない作品とされておりましたが、現在ではその重要性が改めて評価されています。この展覧会を通じて、堀文子の新たな一面に出会うことができるでしょう。

展覧会の詳細と関連イベント


展覧会の日時は、2025年5月29日から6月18日で、開館時間は平日が11:00から18:30まで、土曜日は11:00から17:00までとなっています。日曜日と祝日は休廊です。入場料は無料ですので、気軽にお立ち寄りいただけます。

また、6月13日(金)・14日(土)には「デカルコマニー体験教室」が開かれます。こちらは参加費1,500円で、定員は各回6名となっています。堀文子が愛したデカルコマニー技法をぜひ体験してみてください。

未来へのつながり


ナカジマアートは1995年に開廊し、以来日本画の魅力を広く伝えてきました。30周年を迎える本年、堀文子の展覧会を皮切りに、東山魁夷や他の日本画家の作品展も予定されています。これまでの30年を振り返りながら、今後の日本画の発展に期待が寄せられています。

ぜひ「堀文子のデカルコマニー」展を訪れて、彼女の作品に直接触れてみてください。堀文子の心の奥深くを感じる貴重な機会です。次世代へとつながるアートの旅を楽しんでください。


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