国際開発研究大来賞、第29回受賞作品発表へ
一般財団法人国際開発機構(FASID)は、2025年12月8日に第29回「国際開発研究大来賞」の受賞作品を発表する予定です。この賞は、国際開発分野における研究を奨励し、良書を発掘することを目的としています。
受賞作品について
受賞作品として選ばれたのは、牧田東一著『リベラルな帝国アメリカのソーシャル・パワー:フォード財団と戦後国際開発レジーム形成』です。この著作では、戦後アメリカにおけるフォード財団の役割や、大型民間財団が冷戦期のアジア地域で国際開発に及ぼした影響について詳細に論じられています。著者は、フォード財団が持つ貴重な資料や現地調査を基に、この時代の独立国との関係性を解き明かしています。
表彰式典と記念講演会の開催
受賞を記念し、2026年1月16日(金)には「国際開発の始まりと終焉? -アメリカ帝国の始まりと終わり」と題する表彰式典・記念講演会が日比谷図書文化館で開催されます。このイベントはハイブリッド形式で行われ、参加は無料となっています。研究に関心を持つ方々を含め、多くのメディア関係者の参加が期待されています。
審査の視点
今回の受賞作品を選んだのは、政策研究大学院大学の大野泉名誉教授です。彼によると、本書はフォード財団がどのようにしてアジアの国々とのネットワークを築き、開発プロジェクトに関与していったのかを描いた、歴史的に価値のある研究だとのことです。また、民間財団を単なる寄付の手段としてではなく、リベラルな国際秩序を維持するための「ソーシャル・パワー」として捉え直した点も高く評価されています。
大来賞の意義
大来賞は1997年に創設され、国際開発に関する研究を主たるテーマとしています。受賞候補作品は、過去1年間に初版が国内で刊行された日本語の研究図書が対象であり、幅広い推薦を募っています。国際開発の課題がますます複雑化する中、本賞は研究の奨励と支援を通じて、当該分野への関心を高めようとしています。
まとめ
今年度の受賞発表と来年度の記念イベントは、国際開発分野の研究を一層推進させる重要な機会となります。FASIDは今後もこの分野の発展に寄与するため、さらなる奨励活動を続けていく所存です。詳細については、公式ウェブサイトで随時更新される情報をご確認ください。