高齢者に優しいパンが登場、国内初のJAS規格を取得
品川区にあるブックカフェ「KAIDObooks&coffee」を運営する株式会社しながわ街づくり計画が、新たに開発した「おばあちゃんぱん」において、2025年11月28日、パン業界では国内初の《そしゃく配慮食品のJAS規格》を認証取得しました。この商品は、2026年春からの販売開始を予定しています。
商品開発の背景
高齢化が進む日本では、食べやすさに配慮した食品が求められています。当社は、日常的な食品であるパンを通じて、すべての人々が安心して美味しい食生活を楽しめるよう貢献したいと考え、「おばあちゃんぱん」の開発を進めました。開発と認証取得に約3年の年月をかけ、一切の妥協を排除して取り組んだ結果、JAS規格の認証を手に入れました。
このJAS規格は、高齢者や嚥下に困難を抱える方が、自身に合った食品を選びやすくすることを目的としています。具体的には、食品の硬さを4段階に分かりやすく示しています。それにより、消費者は自分の食べやすさに応じた商品選びが可能になります。
高い基準を満たした証
近年、ユニバーサルデザインフード(UDF)が広がりを見せていますが、当社が取得したJAS規格は、国が定める公的な基準であり、食品の原材料から製造工程、品質管理に至るまで包括的に高い基準が求められます。この厳格さから、顧客へ安心で安全な製品を提供するためには、管理体制の高さも不可欠であると考え、JAS規格取得へ進みました。
現時点で、JAS規格の認証を持つ企業は当社を含めて僅か4社しかなく、その中で国内初の「おばあちゃんぱん」は特に注目されています。これは、嚥下食市場において当社の技術力と品質管理が正式に認められた証でもあります。
社会貢献としての役割
「おばあちゃんぱん」は、単なる商品提供にとどまらず、嚥下障害の予防啓発活動にも寄与したい考えです。講演会やイベントへの参加を通じて、高齢者や噛む力が弱い方々の生活の質(QOL)向上に貢献したいと考えています。また、発売に先立って、東京の高齢者施設や病院に無償で商品を配布し、実際の利用者からのフィードバックを得ることで、さらなる品質向上に努める予定です。
“おばあちゃんぱん”のこだわり
「おばあちゃんぱん」は、創設者の佐藤亮太が、飲み込みが難しくなってきた祖父母を思い、安心して食べられる商品を作ろうとしたことがきっかけで開発がスタートしました。「自分のおばあちゃんに食べて欲しい」というコンセプトのもと、「噛み切りやすさ」や「飲み込みやすさ」に重きを置いています。豆乳を使用することにより、タンパク質を効率よく取り入れ、メイプルシュガーによって血糖値の急上昇を抑えることを考慮しています。
製造には熟練の職人が一つ一つ手作りし、機械に全く頼らないスタイルで、毎日食べても飽きないシンプルな味わいに仕上げています。焼きたての「おばあちゃんぱん」は、口溶けが良く、食べやすいと評判です。こうして完成された「おばあちゃんぱん」は、見た目にも優しい商品として、多くの方々に親しんでいただけることでしょう。
代表の佐藤亮太について
佐藤亮太は1984年生まれ、41歳。高校卒業後は浅草の人力車会社で勤務し、その後リクルートに転職しました。2010年に「しながわ街づくり計画」を創業し、商業活性化事業に従事。2015年には品川で「KAIDObooks&coffee」をオープンし、看板商品「生スコーン」が全国的に人気を集めています。最近では百貨店でも取り扱いが増えており、ますます注目を集めています。
「おばあちゃんぱん」の登場は、ただの新商品以上に、高齢者とその家族における食生活の質を改善する可能性を秘めた、重要な一歩です。今後の展開にも要注目です。