Tokyo Artisan Intelligence、中原CEOが国際会議で新技術発表へ

Tokyo Artisan Intelligence、中原CEOが国際会議で発表

2025年6月4日、カナダのモントリオールで開催される「The 34th International Workshop on Post-Binary ULSI Systems」にて、Tokyo Artisan Intelligence（TAI）の代表取締役/CEO、CTOである中原啓貴氏が登壇します。この会議では、次世代のAI技術に関する議論が行われ、特にエッジAIの発展に焦点が当てられます。

中原氏は「Development of a reconfigurable AI-chip toward a computer vision-based intelligence system」というテーマのもと、同社が開発中の再構成可能なAIチップとその応用について説明します。このチップは、画像AI処理システムに特化しており、さまざまなニーズに応じた柔軟な設計が可能です。

TAIは、エッジAIを担う技術を提供する企業として、新たな地平を目指しています。エッジAIとは、データ処理をクラウドではなく端末側で行う技術で、リアルタイムの性能向上と低消費電力を実現します。そのため、スマートフォンやIoTデバイスなど、幅広い場面での利用が期待されています。

中原氏によれば、FPGA（Field Programmable Gate Array）を用いたその技術は、回路構成を自由に変更できる柔軟性が魅力的です。これにより、AI処理の高速化と低消費電力化が同時に実現可能です。TAIはすでにこの技術を使って、いくつかの成功したプロジェクトを手掛けており、その結果、高い処理能力と認識精度を達成しています。

しかし、次世代のAI処理はますます重くなり、発熱や冷却の問題が顕著になりました。これに対応すべく、TAIは再構成可能技術を利用した新しいAI専用チップを開発し、次世代エッジAIプラットフォーム「SEASIDE」に組み込むことを目指しています。これにより、現在抱える熱問題を解決し、より多くの社会実装が可能になるでしょう。

次世代のAI技術を支えるこのプロジェクトには、期待が寄せられており、TAIは今後も革新を続けていく構えです。中原氏は、国際会議での発表を通して、TAIの知見を広め、業界に影響を与えることを目指しています。

イベント詳細

- 日時: 2025年6月4日（水）
- 場所: カナダケベック州モントリオール
- イベントURL: ULSIWS2025

Tokyo Artisan Intelligenceのプロフィール

TAIは2020年に設立された、東北大学からスピンオフした企業です。AI技術の社会実装と新たな計算技術の創出に取り組んでいます。エッジAIは同社の中核技術であり、様々な業界に向けたソリューションを提供しています。

TAIは、この後も新しい技術の探求を続け、人類の発展に貢献することを目指しています。