デジタルプラットフォーマー、AML効率化実証実験に参加へ

最近、デジタルプラットフォーマー株式会社が、株式会社日立製作所が主導するアンチ・マネー・ロンダリング（AML）に関する実証実験に参加することを発表しました。この実証実験は、2025年の2月から4月までの期間にわたり、暗号資産やステーブルコイン、NFTといったデジタルアセットに対するAML対応を強化し、その効率化と精度の向上を図る目的で実施されます。

背景

デジタルアセット市場は急成長を遂げており、それに伴いマネー・ロンダリングや犯罪利用のリスクも増加しています。それに応じて国際的なAML規制が強化されているものの、暗号資産交換業者やWeb3企業はそれぞれが個別の解決策を求められる状態にあります。これにより、コストや専門人材不足といった課題が浮き彫りになってきました。

実証実験の概要

今回の実証実験では、AMLの重要な業務である取引モニタリングに焦点をあて、システム、ヒト、情報を共同化することで、業務の有効性を検証します。各企業は従来、個別に収集・分析していたAML関連データを日立が提供する専用のプラットフォームで共有し、その結果をフィードバックとして受け取ります。このデータを活用することで、AMLの精度をさらに向上させ、コスト削減の効果も確認します。特に、オープンな取引データを用いたモニタリングの自動化が業務の効率化と省力化を実現する鍵となるでしょう。

本プロジェクトでのデジタルプラットフォーマーの役割

デジタルプラットフォーマーは、この実証実験においてプラットフォームの機能を試行し、その有効性を評価します。さらに、将来的には分散型ID（DID）技術を活用して、以下の分野での支援を計画しています：

- 本人確認（KYC）の高度化：DID技術によって、デジタルアセット取引における本人確認の効率化を図り、取引の透明性を向上させます。
- 取引モニタリングの強化：各取引に対してDIDを活用し、AMLシステム内でのリスク評価をリアルタイムで実現します。
- プライバシー保護とセキュリティの両立：多者計算（MPC）技術との組み合わせにより、プライバシーを守りながらも正確なリスク分析を実施します。

プロジェクト参加の意義

このプロジェクトを通じて、日本国内におけるAML規制への迅速な対応を実現すること、更に暗号資産市場の健全な発展に向けた基盤作り、Web3市場における透明性と信頼性の向上に寄与していくことを目指しています。

デジタルプラットフォーマーのCEO、松田一敬は次のように笄えています。「AML対応はデジタルアセット市場の成長に不可欠な要素であり、今回の実証実験においては、AMLの精度向上に貢献しつつ、安全で効率的な取引環境の実現を支援できることを確信しています。」

デジタルプラットフォーマーに関する情報

デジタルプラットフォーマーは、日本で初となるトーカナイズドデポジットの実装・運用に成功したブロックチェーンのパイオニア企業です。自己主権型ID（SSI）を基盤とし、分散型識別子（DID）や検証可能証明書（VC）を活用することで、人やモノの信頼性を保ち、デジタル世界における安全な取引を実現しています。また、欧州のGDPRに準拠したマルチパーティ計算（MPC）技術を用い、プライバシーを強化しながら多様な分野において信頼性の高いデジタルエコシステムの構築を目指しています。