静岡ガス、国際化を推進するための新たな英語研修に挑戦
静岡ガス株式会社は、2025年5月20日にビズメイツ株式会社とのコラボレーションのもと、初の「グローバルマインドセット研修」を実施しました。これは、同社が掲げる「グループ2030年ビジョン」に基づいたグローバル人材戦略の一環であり、単なる語学力向上だけでなく、英語に対する苦手意識の克服や国際感覚の育成を目指しています。
グローバル展開への決意
静岡ガスグループは、2030年までに連結経常利益の約14%を海外事業での収益から得ることを目標に掲げています。そのため、南アジアや東南アジアでの天然ガスや再生可能エネルギーの事業展開、さらには2024年のインド法人設立や2025年の米国におけるシェールガス開発への参画など、積極的な国際化の姿勢を見せています。
このような背景から同社では、語学習得に留まらず、実践的な「行動のための英語力」とそれを支える意識を育む人材開発の重要性が高まっています。本研修はこの流れの第一歩として位置付けられています。
研修内容の特徴
本プログラムは英語力を教えるのではなく、今ある英語力を生かして自信を持ってコミュニケーションを取る姿勢を育む体験を重視しています。プログラムでは、英語を「伝えるためのツール」として再定義し、特有の心理的ハードルを取り除くための工夫がなされています。文化や価値観の相違を理解し、前向きな行動につなげるマインドを育むことが目的です。
参加者は1日研修を通じて、以下のようなトピックに基づく講義やワークショップを体験しました。
- - 文化や文脈の違いを意識した伝達法
- - クイックレスポンスの練習
- - 言い換えや確認のテクニック
- - 論理的・戦略的なコミュニケーション方法
講師として登壇したのは、カナダ出身のグレアム・レンズ氏。1994年に来日以降、日本でのビジネスコミュニケーションに特化した指導を行い、これまでに100社以上の企業でグローバル人材の育成に携わってきた実績を持っています。
参加者の反応
研修には広範な部署から約20名の社員が参加しました。参加者からは、「TOEICのスコアは良いが、実際に話すとなると難しいと思った」や「知っている英単語で十分伝えられることに気づいた」といった声が上がり、心理的なハードルが下がったというポジティブな反応が寄せられました。この研修を受けて英語に対する考え方や発信する自信の変化が伺えました。
静岡ガスの田原卓氏(コーポレートサービス本部 人事部人事担当チーフ)は、「地域密着型のエネルギー企業としてこれまで運営してきたが、今後は海外との関わりを重視することが不可欠」と話し、今回の研修が組織全体の意識変革に繋がる重要なステップであると強調しました。
今後の展望
ビズメイツは「多くのビジネスパーソンが国際舞台で活躍していくために」を理念に、語学・人材・テクノロジーを融合した様々なソリューションを提供しています。静岡ガスのような企業がグローバル人材を育成できるよう引き続き支援を行う考えです。
2023年には、東京証券取引所グロース市場に上場しており、企業や個人の成長をサポートする役割が期待されます。今後のさらなる発展を見守りたいと思います。