MIYACHI、最新アルバムで圧倒的な存在感を放つ
日米のHip-Hopシーンを巧みに行き来するバイリンガルラッパー、MIYACHIが、新作『SALARYMAN STRIKES BACK』をMass Appeal Recordsからリリースした。彼は、かつてのサラリーマンとしての経験を基に、鋭いリリックで社会に鋭く反旗を翻す。これまでのキャリアの中での実体験をもとにしたパワフルな10曲を収録し、音楽を通じて社会へのメッセージを伝えている。
サラリーマンとしての葛藤を音楽に昇華
MIYACHIは、退屈で単調な会社生活や社会規範に挑戦する内容で知られる。「HERO」などの楽曲を通じて、彼は現代のジャパニーズ・ラップ界の問題に大胆に異議を唱えてきた。このたびのアルバムでは、彼の使命感がさらに強まっている。
アルバムには、例えば「AI CHAN」といった曲があり、この楽曲ではAIとのロマンスを描くことで、人間関係の複雑さをメタファーとして表現。また「ONLY」では、自身の恋愛遍歴について具体的に回顧している。
豊かな文化的視点の表現
日本とアメリカの文化をバックグラウンドに持つMIYACHIが描く音楽は、両国のの特性を生かしたユニークな視点を持っている。オープニング曲「NANDEYANEN」は、アルバム全体のトーンを確立し、痛みを伴ったリリックにコミカルでアニメチックなボーカルスタイルが特徴的だ。
ハイライト曲の一つ「DO ME」では、ジャパニーズHip-Hop界の重鎮AK-69がゲスト参加し、更に力強いエネルギーをアルバムに注入。さらに、知られざるトラップビートを持つ「UFO」では、グラミー賞受賞プロデューサーのDubba-AAが手がけることで、異次元の音楽体験を提供している。
MIYACHIは、彼自身のYouTubeチャンネル「KONBINI CONFESSIONS」で見られるように、ユーモアを交えながらも深いメッセージを持つ作品作りを続けている。例えば、香港でのBoiler Roomイベントでの熱狂的なパフォーマンスなど、彼の音楽が持つエネルギーと表現力は、多くのファンを魅了している。
「アルバム『SALARYMAN STRIKES BACK』は、社会の常識に縛られず自分らしく生きようと努力する全ての負け犬を象徴している」とMIYACHIは語る。彼の言葉には、自らの経験を基に限界を超えて羽ばたくことへの強い勇気が込められている。
このアルバムは、このような思いを持つリスナーのためのサウンドトラックのような存在だといえるだろう。彼の作品には、これからのHip-Hopシーンに必要不可欠なメッセージが紡がれている。
MIYACHIについて
MIYACHIは1993年生まれのリオン・ミヤチ・パールで、マンハッタンの音楽一家に育つ。大学では音響工学を学ぶ一方で、ヒップホップとの出会いにより音楽に目覚め、多才なアーティストとしてのキャリアを築いた。彼はフィラデルフィアで音楽を深め、次第に日本のヒップホップシーンでも頭角を現しつつある。
今や彼の音楽と彼自身の個性は国際的なファン層を形成し、NASが創立したMass Appeal Recordsとの契約を果たしたことで、その活動には更なる期待が寄せられている。
アルバム『SALARYMAN STRIKES BACK』は最近配信開始されており、リンクは
こちら。ぜひ彼の楽曲を聴いて、MIYACHIの音楽が持つ力を感じてほしい。