MOTULがマクラーレンF1チームと新たな提携
2025年9月、高性能潤滑油を提供するMOTULが、2026年シーズン以降マクラーレンF1チームのオフィシャルサプライヤーになることが発表されました。このパートナーシップにより、MOTULは3年間にわたりマクラーレンF1チームに高性能トランスミッションフルードを供給します。これはMOTULがF1に戻ることを意味し、特に高い性能を求められるこの分野での技術を大いに発揮する機会となります。
MOTULは1971年にアンリ・ぺスカロロがマトラチームとともに参戦して以来、F1の世界に関わってきました。50年以上のブランクを経て再びマクラーレンという名門チームとの提携を結び、過去の経験を活かしつつ、最新技術を駆使してモータースポーツの世界で存在感を示そうとしています。
パートナーシップの意義
マクラーレン・レーシングのニック・マーティン共同最高商務責任者は、「MOTULとの提携は私たちの伝統を表している」と述べています。MOTULは革新性と優れた技術を持ち、それはマクラーレンの価値観と共鳴しています。この提携に期待を寄せる関係者は多いです。
分野の先頭を走り続けるマクラーレンは、競争の激しいF1において非常に高い要求に応え、その技術的優位性を維持するためのパートナーを必要としていました。MOTULは、これまでのパフォーマンスとイノベーションを組み合わせ、この挑戦に立ち向かう準備が整っています。
一方、MOTULの最高ブランド&コミュニケーション責任者、アンドレア・クルケアは、「このパートナーシップは、MotulがF1に復帰したことを示している」と語ります。F1はパフォーマンスの最前線で、その一員として活動すること自体が大きな名誉であり、誇りとしています。
既存の信頼関係
MOTULとマクラーレンは、GT3チームのサポートや過去の耐久レースで共に協力し合い、信頼関係を構築してきました。この新しい契約は、お互いの理解と実績に基づいています。また、厳しいテストを経て結ばれた契約なので、両ブランドの技術的優位性が期待されます。しかしこの契約では、MOTULのロゴがF1マシンに掲載されることはありません。マクラーレンF1チームはメルセデスからエンジン供給を受けており、エンジンオイルは別のメーカーによるもので、MOTULは主にトランスミッションやディファレンシャルのフルードを提供します。
マクラーレンの要求には、最新の技術で摩擦を低減し、優れた保護性能を発揮するということがあります。MOTULは、これを実現するために日々挑戦を続けており、F1という過酷な環境で試される新しい技術は、今後の製品開発にもつながるでしょう。
未来への第一歩
今回の提携は、両ブランドが描く未来に向けた最初の一歩です。マクラーレン・レーシングは1963年に設立されて以来、数々の賞を受賞しており、その歴史は大きなものです。その中で、サステナビリティも重要な課題となっており、モータースポーツの未来を見据えた取り組みも行っています。また、MOTULも同様にサステナブルな技術の追求を続けているため、相互に価値観が一致しているのです。
両者の提携がもたらす影響には、今後注目が集まります。モータースポーツの舞台で、新しい技術が誕生し、それが次世代にどのように受け継がれていくのか、ファンや業界関係者からの期待が高まっています。MOTULとマクラーレンのさらなる挑戦にぜひご期待ください。