広島工業大学が提供する新しいAI教材による入学前教育
広島工業大学が2025年度入学生向けに、AI教材「atama+」を導入し、入学前教育を強化することが発表されました。この取り組みは、学生が大学での学びをスムーズに開始できるよう、基礎学力の習得を目指すものです。対象となるのは工学部、情報学部、環境学部の全学部の新入生で、約3か月にわたり指定された数学の単元を学習します。希望者は物理や英語も選択可能です。
最近の傾向として、年内に入試を行う総合型選抜や学校推薦型選抜を利用する学生が増えています。2023年度の入試では、こうした形式で合格した学生が全体の半数を超える状況です。これに伴い、入学前にしっかりとした基礎学力を身につけさせるために、大学が入学前教育を充実させるようになっています。
この学校では、入学前教育や初年次教育を強化するために、「atama+」を導入しました。「atama+」は学生一人ひとりの理解度に基づき、最適な学習計画を提供するAI教材です。入学を控える学生たちは、高校での学びを振り返りながら自立的に学習を進めることが求められます。特に数学において、理解度に応じたレコメンド機能を備えた講義動画や演習問題などが利用可能です。
同大学のHIT教育機構接続教育センター長坂本英輔様は、AIを用いることで、学生一人一人にカスタマイズされたカリキュラムを提供できることを評価しています。これにより、学生が基礎学力を身につけることが期待されます。彼は、「大学での新たな学びに自信を持って踏み出してほしい」と述べています。
この取り組みは、入試から入学後にかけて一貫した学びを提供するものです。すでに立命館大学でも「atama+」が導入されており、全国の大学でその活用が広がっています。教育の場にAIを取り入れることにより、何より重要な基礎学力の短期間での習得と、将来に向けた社会で通用する力の養成を目指しています。
atama plus株式会社は、教育にテクノロジーを取り入れることで個々の学ぶ力を最大限引き出し、学生が社会で活躍できる力を育てることを目指しています。全国で4,000以上の塾や予備校にその教材が提供されており、今後もさらなる普及が見込まれています。これからの教育が、AIを活用し、より多くの学生に新たな学びのチャンスをもたらすことでしょう。
広島工業大学の新しい取り組みは、今後の教育界において新たな流れを作り出す可能性があり、全国の大学の教育手法にも大きな影響を与えることが期待されています。