スマートラウンドが連携を拡充、新たなパートナーシップを発表
株式会社スマートラウンド(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 CEO:砂川 大)は、ファンド管理におけるエコシステムを強化するため、クラフツ監査法人、株式会社AGSコンサルティング、株式会社NEXPERT Consultingの2社を新たに加えました。この連携により、投資管理プラットフォーム「smartround」を基盤に、GP(一般パートナー)、アドミニストレーション法人、監査法人、LP(有限責任組合員)が同じデータを共有し、協力していく仕組みを強化します。
日本のVCファンドにおける課題
近年、日本のベンチャーキャピタル(VC)ファンドでは、キャピタルコールや分配計算、決算、監査作業が手動で行われるケースが多く、Excelや紙に依存しているのが実情です。このような業務プロセスの非効率性は、業務の透明性やガバナンスの観点からも問題視されています。
スマートラウンドは、こうした従来のやり方を一新するため、VC向けSaaSプラットフォーム「smartround」を提供し、アドミ業務の効率化を図っています。来年の2024年11月からは、ファンドキー株式会社との協力により、VCファンドの設立から運営、決算・LP報告までを包括的に支援するサービスを開始する予定です。
新たなパートナーの役割
今回のパートナーシップによって、AGコンサルティングとNEXPERTがファンド管理の専門知識を持つプロフェッショナルとして参画します。これにより、ファンド設立から運営、決算・LP報告に加えて、管理実務にもサービスの範囲が広がります。さらに、設立されたばかりのクラフツ監査法人は、監査人の視点からアドバイスを行うことで、ファンド運営におけるさまざまな領域でのシームレスな体制を実現します。
各社の役割分担と期待される効果
新しい連携では、各ファンドの設立や運営フェーズでの支援を行うAGコンサルティングとNEXPERTの役割、決算や監査対応フェーズでのクラフツの役割、そしてデータ基盤の構築をスマートラウンドが担います。これにより、以下のような効果が期待されます。
1. 業務の標準化と省力化
各社のベストプラクティスをテンプレート化し、データ入力の重複を取り除きます。
2. 透明性と信頼性の向上
GP、LP、監査法人が同じデータにアクセスできることで、説明責任を果たしやすくなります。
3. VCビジネスの進化と拡大
管理業務の負担が軽減されることで、パートナーは新たな投資や支援に集中することができます。
スマートラウンドのビジョン
「スタートアップが可能性を最大限に発揮できる世界をつくる」というビジョンのもと、スマートラウンドはこの連携を通じて、VCファンドにおける管理や監査の壁を克服し、エコシステム全体の発展に寄与することを目指しています。
まとめ
この新たな取り組みを通じて、スタートアップや投資家が持続的に支え合う環境の構築が進むことが期待されます。これからもファンド業界におけるテクノロジーと専門知識の融合が、より良い未来を創出することにつながるでしょう。