ウェイロン・ジェニングスの新作『Songbird』が登場
ウェイロン・ジェニングスの最新アルバム『Songbird』が2025年10月3日にリリースされる。このアルバムは彼の未発表曲をまとめたもので、特に注目を集めているのが、2ndシングル「The Cowboy (Small Texas Town)」だ。この楽曲は、アウトロー・カントリーの先駆者とも言えるジョニー・ロドリゲスによって書かれ、1978年に発表されたアルバム『I’ve Always Been Crazy』のセッション中に初めてレコーディングされたものだ。
シューター・ジェニングスが語る音楽の魅力
シューター・ジェニングスは自身の父に敬意を表し、「The Cowboy (Small Texas Town)」について次のように語っている。「この曲はシンプルで美しい。音楽を通じて異なる立場の人々が一つになる物語を描いている。父のストーリーを理解しやすく語り、後半では熱を帯びてくる。特に今の時代にこそ響く内容かもしれない。」
この新作アルバム『Songbird』は、お父さんのウェイロン・ジェニングスが1973年から1984年にかけて製作した多くの音源を集めたもので、シューター自身が編集とミックスを担当した。音源にはウェイロンの長年のドラマーで、共同プロデューサーでもあるリッチー・オルブライトや著名なペダルスティールギタリストのラルフ・ムーニーなどのバンドメンバー、さらには特別ゲストとしてトニー・ジョー・ホワイトやジェシ・コルターも参加している。
アルバムの魅力と特徴
2025年に発売される『Songbird』は、カントリー界のスーパースターであったウェイロン・ジェニングスの、未発表の楽曲を収めた3部作の第一弾。今年の7月には、先行シングルである「Songbird」もリリースされており、フリートウッド・マックの名曲をウェイロンが独自にアレンジしたバージョンとなっている。さらに、シングル「Songbird」及び『Songbird』プロジェクトの発表は、カリフォルニア州ウェスト・ハリウッドのザ・ヴァイパー・ルームで行われた特別イベントで、そこでウェイロンのバックバンドThe Waylorsのメンバーや有名なカントリーアーティストたちが共演した。
音楽の歴史を遡る
ウェイロン・ジェニングスは1937年にテキサス州で生まれ、小さい頃から音楽に親しみ、14歳にはラジオDJとしてのキャリアをスタートさせた。彼は、バディ・ホリーに認められる形でバッキングミュージシャンとして活動。その後ナッシュビルにてソロデビューを果たした。しかしながら、当時のナッシュビルの音楽業界の体制に疑念を抱き、自身のバンドThe Waylorsを編成することで新たな道を切り開いていくことになる。彼の手がけたアルバム『レディーズ・ラヴ・アウトローズ』や『ロンサム・オンリー・アンド・ミーン』は大きな成功を収め、アウトロー・カントリーのブームを生み出した。
ウェイロンは85年にはウィリー・ネルソンやジョニー・キャッシュと共にThe Highwaymenを結成し、さらに多くの名曲を世に送り出していく。2001年にはカントリーミュージックの殿堂入りを果たし、2002年には64歳でこの世を去った。彼の音楽は、今でも多くの人々に大きな影響を与え続けている。
まとめ
アルバム『Songbird』は、ウェイロン・ジェニングスの未発表曲を集めた貴重なコレクションであり、カントリー音楽を愛する人々にとって見逃せない存在である。新しいシングル「The Cowboy (Small Texas Town)」や先行リリースされた「Songbird」も含め、彼の音楽がどのように世代を超えて受け継がれていくのか、ますます期待が高まる。ウェイロン・ジェニングスの遺産を感じさせるこのアルバムにぜひ注目してほしい。