JR北上駅構内でのAI映像解析による旅客流動調査実施

JR北上駅構内でのAI映像解析による旅客流動調査

電気興業株式会社と株式会社サイバーコアは、JR東日本盛岡支社の協力を得て、AI映像解析技術を用いた旅客流動調査の実証実験を行いました。この取り組みは、駅構内における旅客の移動パターンを正確に把握することで、混雑緩和や駅の施設の最適化、さらには利用者の安全を向上させることを目指しています。

従来の調査方法では、人手によるカウントが行われていましたが、この方法は長時間の測定や複数の地点での同時カウントが困難という課題がありました。そこで、JR北上駅では5台のカメラを設置し、その映像を用いてAIによる解析を実施しました。

実験の結果、特定のホームや車両から降りた旅客の数や動線を正確に把握できることが分かりました。この新しい方法によって、調査員の業務負担を軽減しつつ、精度の高い動線データを取得・分析することができる可能性が確認されたのです。

駅構内に設置されたカメラ①

当社は、この実証実験で得た結果をもとに、利便性と機能性の向上に寄与するデータ活用の実用化を進めていく方針です。駅の環境改善や混雑緩和に寄与するこの新たな技術の導入は、多くの利用者にとって快適な駅利用体験につながることが期待されています。

今後の取り組みとしては、さらなるデータ解析技術の導入や、全国の他の駅でも同様の調査を行い、得られたデータを基に改善策を講じていくことを計画しています。地域の鉄道インフラを支え、利用者の安全と快適な移動を実現するための重要な一歩となることでしょう。

こうした試みは、技術革新とともに交通機関のサービス向上に寄与し、スマートシティの実現にもつながる可能性を秘めています。今後、電気興業株式会社とサイバーコアがどのようにこの技術を発展させ、他のエリアへ広げていくのか、注目が集まります。