文京区立森鴎外記念館 コレクション展
文京区立森鴎外記念館で、2026年1月18日から3月31日まで行われる特別コレクション展「鴎外と子どもたち―於菟、茉莉、杏奴、類が語るパッパ」では、森鴎外の豊かな家族の物語が語られます。この展覧会では、鴎外の子供たちの手による随筆を通じて、彼が父親としてどのように愛情を注いでいたのかが紹介されます。
鴎外の親子関係
森鴎外は、三男二女を持つ父親として知られています。彼の次男である不律は幼少期に亡くなりましたが、残された長男の於菟、長女の茉莉、次女の杏奴、三男の類は、鴎外の深い愛情に包まれて成長しました。昭和に入ると、彼の子どもたちは自身の言葉で父のことを語るようになり、その思いは随筆として形にされました。
特に、彼らが呼ぶ「パッパ」という愛称には、鴎外の愛情がたっぷり詰まっています。お父さんとしての親しみや愛情を、それぞれの言葉と文体で描写しています。
展示資料の魅力
本展では、於菟や杏奴から受け継がれた鴎外の遺品も多数展示され、随筆とともに家族の思いを感じることができます。例えば、杏奴の短歌草稿や於菟が書いた随筆『砂に書かれた記録』など、家族それぞれが鴎外との思い出を語る貴重な資料が並びます。
また、類の『散歩』や茉莉が執筆した『ドッキリチャンネル』等も展示され、彼らの独自の視点から父の存在がどのように見えたのかが伝わってきます。これらの資料は、鴎外の子どもたちがどう生き、自らの人生に何を持ち込んだのかを考える手助けをしてくれるでしょう。
イベントや関連事業
この展覧会に合わせて、特別な講演会やギャラリートークも開催されます。如実な愛の形を探る講演会『父と子』では、太田治子氏が登壇します。また、展覧会期間中には入館料が無料となる日もありますので、ぜひ足を運んでみてください。
記念館について
文京区立森鴎外記念館は、森鴎外が過ごした邸宅の跡地に設立された文学館です。鴎外の業績を広く知ってもらうため、常設展示の他にも年間四回の特別展や様々なイベントを通じて多くの人々にその魅力を伝えています。また、開館中にはショップで展示解説のミニガイドも販売しております。
開催概要
- - 展覧会名: コレクション展「鴎外と子どもたち―於菟、茉莉、杏奴、類が語るパッパ」
- - 会期: 2026年1月18日(日)~3月31日(火)
- - 開館時間: 10時~18時
- - 会場: 文京区立森鴎外記念館 展示室2
- - 観覧料: 一般300円、中学生以下無料
是非、この機会に鴎外とその子どもたちの温かいエピソードに触れてみてはいかがでしょうか。心温まる素敵な経験が得られることでしょう。