地方大学の可能性を引き出す新たな試み
2025年11月28日、東京の八重洲にて、スタートアップ支援企業「スタクラ」と北陸地域の大学発ベンチャー創出プラットフォーム「TeSH」が共同で、ディープテックに特化したマッチングイベントを開催しました。このイベントの目的は、地方大学が持つ優れた技術シーズと、首都圏の経営人材を効果的に結びつけること。現代の日本において、技術者と経営者の結びつきが新たなイノベーションを生む鍵となることから、開催に至った経緯はまさに時代の要請を反映していると言えます。
日本の経営人材不足とディープテックの課題
日本全国には多くの大学があり、そこには数多くの進んだ研究が行われています。しかし、実際にそれらの技術を事業化する際に、特に地方大学においては技術をビジネスに転換する経営人材が不足しているという現実があります。これが日本のディープテックが直面する「経営者不在」の壁となっており、地方大学での技術シーズが企業として育たない要因となっています。
このような状況を打破するためには、東京の経営人材と地方大学の研究者が交流し、互いに協力する環境を整えることが必須です。スタクラは、そのネットワークを活用して、質の高い経営人材を集め、地方の技術者とのつながりを提供することを目指しています。
スタクラのマッチングイベントの意義
今回のイベントでは、TeSHから選抜された5名の研究者に対し、首都圏で活躍する経営人材が約20名集まりました。参加者には、スタートアップを経験した人、商社やコンサルティング会社で成功を収めた人など、幅広いバックグラウンドを持つ精鋭たちが揃っています。これにより、単なる情報交換ではなく、実際にビジネスを描く具体的なディスカッションが行われました。
イベントの進行と成果
当日は、各研究者がピッチを行い、その後、経営人材と直接対話し、マッチングやネットワーキングが進められました。「この技術をどのようにビジネスにするか」という熱い議論が各所で行われ、多くの参加者が活発に意見を交わしました。研究者たちは、経営者候補との出会いを通じて、自身の研究が商業化される可能性を実感し、参加した経営人材もまた新たなビジネスチャンスに目を輝かせていました。
「会場の熱量が高かった」「もっと話を深めたかった」といった参加者の声もあり、今後もこのようなイベントが求められることが示唆されます。このイベントは、ディープテック領域での次世代ユニコーン企業の誕生を予感させる大きな一歩となったのです。
大学関係者へのメッセージ
日本の大学、特に地方の大学で技術を持つ研究者の皆さん、また、自治体で産業振興に携わっている方々にとって、自身の持っている技術やアイデアをビジネスに生かすための支援をスタクラでは行っています。「経営人材が不足している」とお感じの方々は、ぜひスタクラに相談してみてください。私たちは、スタートアップのエコシステムを熟知した専門家として、必要な資源やネットワークを提供することができます。
スタクラについて
株式会社スタートアップクラスは、「次の100年を照らす、100社を創出する」というビジョンのもと、厳選されたスタートアップ向けの支援サービスを展開しています。これまでに数多くのスタートアップ企業をサポートし、多くの成功事例を生んでいます。今後も、次世代の企業の成長を支えるために事業を拡大していく所存です。