賃上げに対する意識の変化と企業への期待に関する調査結果
株式会社コーナーが2026年2月、ビジネスパーソン1236名を対象に行った「ベースアップに関する意識調査」の結果が発表されました。この調査は、賃上げに対する受け止め方の多様性を明らかにするもので、「これ以上は上がらない」と感じる人々の存在が浮き彫りになっています。
調査結果の概要
調査の結果、賃上げ後の受け止め方には明確なばらつきが見られることがわかりました。前向きな気持ちを持つ人もいれば、全く変化を感じない、あるいは懸念を抱く人々もいます。特に、「これ以上は上がらない」と考える層には、賃上げへの納得感が低く、転職を考える傾向が強いという結果が出ています。
賃上げに対する期待と限界認識
賃上げがすべての人に前向きな影響を与えるわけではないことが明らかになりました。「これ以上は上がらない」と感じる層は、賃上げに対する説明の不足や将来の見通しの不透明さが影響しているとも考えられます。このような限界認識が生まれる背景には、給与の変化が自己のキャリアや企業への期待にどのように影響するかという不安があるようです。
説明の有無と納得度の関係
調査によると、同じ賃上げの金額であっても、事前の説明があるかどうかで受け止め方に大きな差が出ることが分かりました。何らかの納得のいく説明があった場合、満足度が高くなる傾向が見受けられましたが、説明がない場合には不満を感じる割合が高くなることが確認されました。金額だけでなく、その背後にあるストーリーや企業の方針が理解できるかどうかが重要なポイントであると言えます。
専門家の見解
株式会社コーナーの代表取締役CHRO、門馬貴裕氏は、今回の調査から次のような見解を示しています。賃上げは単に金額の増減でなく、従業員が会社から受け取るメッセージであるとのことです。「自分はどう扱われているか」「この会社に期待できるか」を読み取ることが重要であり、同じ金額でも背景が共有されていないと納得感が得られないとの考えを強調しています。企業は今後、賃上げにあたり金額設定だけでなく、その意味を明確にし、期待の設計までを丁寧に行う必要があると述べています。
まとめ
この調査によって、賃上げに対する価値観や期待は一様ではなく、企業側と従業員側の認識にギャップが存在することが明らかになりました。賃金の改善と同時に、それがどのように伝えられるか、どのように受け取られるかが今後の企業運営の重要な課題となってくるでしょう。調査結果は今後の人事戦略や組織の在り方に大きな影響を与える可能性があります。この情報は、企業が従業員の意識を理解し、効果的な働きかけを行うための重要な資料として役立つでしょう。