テックドクターが臨床研究を革新する
株式会社テックドクターは、2026年から数百名規模の臨床研究で利用開始予定のウェアラブルデータを活用した臨床研究支援サービス「SelfBase」を新たにアップデートしました。このアプリは、臨床研究の参加者がよりスムーズに、そして長期間にわたってデータを提供できる環境を整えることを目指しています。
ウェアラブルデータの活用とその課題
近年、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイスが普及し、日常生活における生体データの取得が容易になりました。しかし、この利便性の反面、研究参加者の継続率の低下やデータの欠測といった運用上の課題も顕在化しています。これらの課題は研究の質や解析結果の信頼性に直接影響を与え、研究のコストや期間の延長へとつながる恐れがあります。
このような背景から、テックドクターは参加者体験の向上や研究運用の効率化を進める必要性を感じ、SelfBaseの機能を強化しました。これにより、研究参加者がより安心して参加できる環境を提供し、全体の研究品質を向上させることを意図しています。
SelfBaseの新機能
今回のアプリアップデートで追加された主な機能は以下の通りです。
1. QRコードによるFitbit連携機能
新しく導入したQRコードによるFitbitとの連携機能により、デバイスの接続手続きが簡素化され、参加者が安心して研究に参加できるよう配慮されています。これにより、参加者の離脱リスクが低減し、研究への参加がスムーズになります。
2. ePRO(電子的患者報告アウトカム)機能
参加者は日々の体調や症状をアプリから簡単に記録できるようになり、主観データとウェアラブルデータを組み合わせた研究が可能に。これにより、より精度の高い研究が実現します。
3. データ取得状況の可視化機能
参加者は自身のデバイスの連携状況や装着状況、ePROの回答状況をアプリで確認でき、不具合があった際には迅速に対処が可能です。将来的には、データ取得状況が一定の基準を下回った場合に通知する機能の開発も予定しています。
このように、研究参加者の負担を軽減しつつ、運用効率を高めることで全体の研究品質を支えるのがテックドクターの狙いです。
SelfBaseの総合的な支援
SelfBaseは、研究の設計からデータ解析に至るまで、ウェアラブルデバイスを活用した臨床研究をワンストップで支援します。このサービスでは、以下の各プロセスがサポートされます。
- - 研究テーマの探索や計画策定
- - 倫理審査手続きやデバイス選定
- - 参加者管理とデータ収集
- - データ解析と報告書作成
これらの機能により、企業や研究機関は、ウェアラブル臨床研究を円滑に実施できるようになります。すでに2020年から100件以上の研究プロジェクトに導入され、多くの実績を残しています。
参加者と研究者双方のメリット
テックドクターが提供する新しいアプローチは、製薬会社やアカデミアの研究者だけでなく、参加する患者にとっても有益です。データ取得状況の可視化によってデータの品質も安定し、参加者が安心して研究に参加できる環境を整え、成功率を高めるための手助けとなるでしょう。
今後の展望
テックドクターは、引き続きウェアラブルデータの活用を進めていく予定です。今後は、状態変化を早期に把握できるアラート機能や、参加者とのコミュニケーション機能の開発も進め、対応デバイスの拡大も図ります。特に、Ametris社製の『ActiGraph LEAP™』への対応を順次進めることで、データ取得の精度をより高める方針です。
テックドクターの未来
最終的には、テックドクターは蓄積した技術や経験を基に、ウェアラブルデータを活用した臨床研究のさらなる普及と、デジタルバイオマーカー創出を目指しています。自社のビジョンである「データで調子をよくする時代へ」の実現に向け、今後も多様な取り組みを進めていきます。