おかやまコープが自動発注サービスを全店導入
岡山県の生活協同組合おかやまコープが、自動発注サービス「sinops-CLOUD」の導入を完了しました。この新システムにより、年間約8,600時間の作業時間削減が見込まれており、業務効率化が期待されています。
導入の背景
おかやまコープは、約34万世帯の組合員を持ち、宅配事業や店舗事業を展開しています。これまで日用品などの発注には自動発注システムを利用していましたが、賞味期限が短い日配カテゴリは、需要の変動が激しく管理が困難でした。そこで、需要予測に基づいた発注が可能な「sinops-CLOUD」への切り替えが検討されました。
計画から導入まで
「sinops-CLOUD」は、カテゴリごとに導入できる柔軟なシステムであり、同業態での実績が評価されました。2023年10月から一部店舗で始まった実証実験の結果、発注時間の大幅な削減や廃棄ロスの改善が確認され、全店での導入が決まりました。2024年10月には全体の稼働が完了する見込みです。
具体的な導入効果
このシステムは、特に牛乳やパン、畜肉加工品などの日配カテゴリに対応しており、発注作業にかかる時間を1店舗あたり月約65.8時間削減することができました。全店では年間で約8,680時間の削減が見込まれています。さらに、値引き・廃棄ロス率も約1.0%の改善が見込まれており、在庫管理の効率が劇的に向上します。
特にパンカテゴリでは、製造から3〜5日で賞味期限が切れるため、在庫管理が難しいとされましたが、導入後には在庫金額が14.0%、値引き・廃棄ロスも17.5%改善されるなど、顕著な効果が見られました。
データの収集と分析
今後も定期的にデータを収集し、「sinops-CLOUD」の効果を高めていく方針です。これにより、作業効率の向上や売上・利益率の改善を果たすための取り組みが続けられるでしょう。
使われるサービス
「sinops-CLOUD」には、リアルタイム在庫管理や客数予測など、さまざまな機能が搭載されています。店舗ごとの在庫や売上情報をリアルタイムで把握できるなど、業務の効率化に寄与しています。
おかやまコープの使命とシノプス
おかやまコープは、組合員の「笑顔」と「未来」を目指し、安全で安心な商品を提供しています。その中で「sinops-CLOUD」を導入することで、より良い地域社会の実現を目指しています。
株式会社シノプスは、無駄を減らすことを企業のビジョンとして掲げており、需要予測型自動発注サービスを多くの食品小売企業へ提供しています。このような企業の取り組みにより、飲食業界の効率化と持続可能な社会の実現が進むことが期待されています。