大和証券の革新
2025-05-27 10:44:49

大和証券、顧客対応を革新するためのDX推進とAI活用の成功事例

大和証券、顧客対応を革新するためのDX推進とAI活用の成功事例



大和証券株式会社が、顧客対応の効率化に向けたDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めています。2024年11月から導入されたオペレーター支援AIエージェント「KARAKURI assist」は、同社のコンタクトセンター業務に大きな変革をもたらしました。導入後の成果として、メール対応時間を週に約52時間短縮する結果を得ています。

導入背景



大和証券のコンタクトセンターは、お客様の期待に応えるために重要な役割を果たしています。しかし、証券業務の複雑さや急増するNISA関連の問い合わせにより、業務が多岐にわたって混乱し、特にメール対応においては「定型文が個人によって管理され、属人化が進んでいる」という課題が明らかでした。この問題を解消するため、同社は「KARAKURI assist」の導入を決定し、均質なサポート体制の構築に取り組んでいます。

KARAKURI assistの活用方法と効果



導入にあたっては、2024年11月にトライアルを開始し、2025年2月には本格運用を開始。このAIエージェントの効果を最大化するための施策として、まずは効果的なタグ設計による検索性の向上が挙げられます。よく寄せられる質問を分析し、対応するタグ付けを行うことで、必要な回答テンプレートへの迅速なアクセスを実現しました。

さらに、定型文の登録に関しても、上司に限らず全オペレーターが自由に行える仕組みを導入しました。この取り組みにより、現場でのナレッジが集約され、約3割の問い合わせが定型文を活用してスムーズに対応されています。AIの活用によって、メール一件あたりの対応時間は従来と比較して約6分50秒も短縮され、月間で52時間の工数削減が実現しています。

定型文コンペによる組織内浸透



KARAKURI assistの導入後には、社員の自主的な活用を促進するための「定型文コンペ」も行われています。このコンペでは、チーム内で定型文の登録件数を競い、最も多く利用された定型文を登録したメンバーが表彰される仕組みです。これにより、社員は受動的な姿勢から主体的な意識へと変わり、自ら作った定型文を積極的に活用するようになりました。

このアプローチは、社内における新ツールを定着させたい企業にとって、非常に価値のある手法です。競争を通じて楽しみながら参加することで、オペレーターたちのモチベーションを引き上げ、ツールの定着に成功しています。

大和証券の成長と今後の展開



大和証券のオペレーション課の加藤純平課長代理は、「KARAKURI assistの導入と定型文コンペの実施によって、ナレッジの共有と活用が飛躍的に進みました。今後は、メールに留まらずチャットなどのノンボイスチャネルへの対応拡大も視野に入れています」と語ります。顧客へのサービス向上を目指し、引き続き効率化を進めていくとの意向も示されています。

会社概要



カラクリ株式会社は「FriendlyTechnology」をビジョンに掲げ、AIを用いたカスタマーサポートの実用化を目指している企業です。同社のAIエージェントは、大手企業に採用され続けており、その実績も注目されています。特に、KARAKURI assistを通じて大和証券が実現した効率化の成果は、今後の他社にとっても大いに参考になる事例と言えるでしょう。

まとめ



大和証券が推進するデジタルトランスフォーメーションは、顧客対応の効率化だけでなく、社員の主体的な関与も促進しています。AIの導入や新たな取り組みを通じて、今後の顧客サービスのさらなる向上が期待されます。


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