日本画の未来を見据える『膠へのまなざし』展
高島屋は、伝統的な日本画材である膠にスポットを当てた特別展『膠へのまなざし ー再考、そして応答』を、東京、大阪、京都の三都市で開催します。この展覧会は、膠が日本画の大切な素材であることを再認識し、その価値を伝えることを目的としています。
展覧会は、2026年に日本橋高島屋S.C. 本館6階の美術画廊にて、東京展が6月3日から15日まで開催されます。続いて、大阪展が高島屋大阪店で7月8日から13日まで、そして京都展がKYOTO-baで7月25日から8月23日まで実施されます。京都展では、場所も高島屋とは異なります。
膠の歴史と文化的意義
膠は古くから絵画や工芸に用いられ、それにより多くの作品が生まれました。しかし、2010年には伝統的な製造技術による「三千本膠」の生産が終了し、国内の多くの日本画家にとっては大きなショックとなりました。本展では、そうした背景を持つ膠がどのようにして日本画の伝統を支えてきたのかを探ります。
展覧会の監修者である内田あぐり氏は、膠の製造技術やその文化的背景を探るために、全国各地を訪れ調査を行いました。展示では、膠の原料や道具、そして膠で修復された作品が一堂に紹介されます。特に、東京と大阪の会場では、丸木位里・俊の《原爆の図 高張提灯》が特別展示され、膠の持つ可能性を再考します。
現代作家たちの多彩な表現
本展では、膠を用いた作品を制作する37名の現代作家による魅力的な平面作品も展示されます。日本画だけでなく、油絵や彫刻、写真を取り入れた多彩な作品が一堂に集まります。若手作家から著名なアーティストまで、多様なスタイルで表現された膠の世界を堪能できます。
ワークショップとトークイベント
また、展示期間中には様々な関連イベントが行われます。例えば、東京展では出品作家と膠製造者によるトークイベントが6月7日に開催され、作品の制作過程や膠の魅力について直接学ぶ機会が設けられています。京都展でも出品作家によるトークイベントやワークショップが予定されており、訪れる人々が膠を通じて日本画の魅力を体験できる機会が用意されています。
サステナブルな未来を見据えて
高島屋の『膠へのまなざし』展は、同社のサステナブル活動「TSUNAGU ACTION」の一環として開催されています。この取り組みは、地球環境や文化を次の世代に引き継ぐことを目的としており、展覧会を通じて来場者にその重要性も伝えていきます。
この機会に、膠の持つ深い魅力と日本画の伝統を再発見し、同時に現代アートの新たな可能性を感じ取ってみてはいかがでしょうか。本展は、未来の表現者たちにとっても貴重なインスピレーションを与えることでしょう。