徳島県トラック協会、ベトナムでの視察を実施
2025年7月、日本の物流業界を支える徳島県トラック協会がベトナム・ホーチミン市を訪れ、ベトナムロジスティック協会との意見交換を行いました。この訪問は日本のトラック協会としては初の試みとなり、両国の物流業界における共通の課題や教育制度について意見を交わしました。
 背景:日本の物流業界の現状
近年、日本国内の物流業界は深刻なドライバー不足に直面しています。この状況を改善すべく、特定技能(自動車運送業)制度が制定され、外国人ドライバーの受け入れが進められています。2024年から運用が開始され、5年間で最大2万4500人の受け入れを見込んでいます。しかし、運転技術だけでなく、日本独特の倫理観や交通マナーをどのように外国人ドライバーに定着させるかが新しい課題として浮上しています。
そのため、教育機関である株式会社シンクスリーは、日本語教育、運転技術、倫理観を融合させた新しい教育モデルの確立を目指しています。この取り組みの一環として、今回のベトナム訪問が行われました。
 合同意見交換の内容
視察団は、ベトナムロジスティック協会を訪問し、協会の幹部と対話しました。話し合いの主なテーマは以下の通りです。
- - 物流現場での人材不足と今後の需要予測
 - - 安全運転教育に関する課題
 
特に「安全運転」に関しては、相互に意見を交わし、実務的な課題を浮き彫りにしました。両国の物流業界の将来について、より実現可能なアイデアを模索する良い機会となりました。
 教育現場の視察:日本語教育および運転教習所
視察団は、現地の日本語教育センターや運転教習所も訪れました。そこで、単なる語学指導の枠を超え、飲酒運転禁止や公共心、思いやりの重要性について指導が行われていることに注目しました。また、シンクスリー関連の企業が開発した特定技能ドライバー向けの教科書も視察し、その質の向上にも努めています。
日本の教習指導員とベトナム人インストラクターが連携し、「安全運転」の意識を共有するための教育体制も確認されました。技術移転だけではなく、文化や価値観の違いを超えて安全運転の本質を伝える取り組みには、多くの参加者が高い関心を示しました。
 今後の展望
今回の視察で得られた知識や交流は、今後の教育体制にとって大いに役立つものでしょう。シンクスリーは、引き続き事故を起こさないドライバーを育成するための努力を惜しまない意思を示しています。日本語教育、運転技術教育、倫理観教育のさらなる質の向上を目指し、徳島県トラック協会や各関係者と連携していきます。地域の方々が安全で安心して利用できる物流体制の構築に貢献するため、さまざまな文化や価値観を尊重しながら教育を進めていく所存です。
 関連企業情報
  公式ウェブサイト: 
徳島県トラック協会  
  公式ウェブサイト: 
VLA  
  公式ウェブサイト: 
シンクスリー  
以上の取り組みを通じて、日本とベトナムの両国が共に力を合わせ、物流業界のさらなる発展に貢献できる日が待ち遠しいです。