キャラクターIP施策の成功と課題、業界の現状を探る調査結果

キャラクターIP施策の現状とROIの実態

エイスリーグループが実施した調査によると、BtoC向け商品・サービスを展開する企業の中で、約87.4%がキャラクターIPを用いた施策を「成功」と感じていることが分かりました。しかし、ROI（投資対効果）を把握できていない企業が13.5%存在するという実態も浮き彫りになりました。

調査の背景

この調査は、過去1年以内にキャラクターIPを利用した施策の企画・運用に関わった111名を対象に行われました。調査結果は、キャラクターIPがマーケティング施策においてどのように活用されているのかを示す重要なデータとなっています。

成功要因と目的

調査に答えた企業のうち、51.4%が「ブランドイメージの向上」を主要な目的として挙げ、次いで48.6%が「SNSでの話題化」、45.9%が「売上・販売数の増加」という回答が得られました。これにより、キャラクターIPは単なるマーケティングツールとしてではなく、ブランド戦略に深く関与していることが浮かび上がります。

成功した施策の理由として最も多かったのは「売上目標を達成できたから」とのことで、58.8%がこの点を挙げています。また、44.3%が「SNSでの話題化」、41.2%が「ターゲット層に効果的に訴求できたから」と回答しました。これにより、キャラクターIPがもたらす効果の多様性が確認されました。

ROI把握の難しさ

一方で、調査では約13.5%の企業がROIを「把握できていなかった」と回答しました。これには「測定に必要なツールが不足していた」が46.7%を占め、その次に「起用による直接的な効果の切り分けが困難である」との声も上がりました。これは、キャラクターIPを利用する際の大きな課題として認識されています。

キャラクターIPの選定基準

さらに、キャラクターIPの選定に関しては「自社顧客とIPファン層の属性データの一致度」が最も多く57.7%を占めました。これからもデータドリブンな選定が主流になることが期待されます。

成功が多い一方で、ROIを把握できなかった企業は、今後のキャラクターIP活用において「ROI測定の仕組み作り」が必要であるとの回答が35.2%に及びました。これは、今後の業界の発展に向けた重要な要素となるでしょう。

結論

この調査を通して、キャラクターIP施策が一定の成果を上げている一方で、効果測定の標準化と定量的な予測手法の確立が業界の課題であることが見えてきました。携わる企業がデータに基づいて意思決定を行うことで、さらなる施策効果の向上が期待できるでしょう。

さらに、エイスリーグループは2024年6月より、マーケティング戦略・企画立案に強みを持つ子会社A3Xの営業を開始します。これにより、企業のニーズに応じたプロモーション戦略の提案が行われる予定です。