映画をつくる新装版、47年ぶりの復刊
映画の歴史に名を刻む巨匠、山田洋次監督の名著『映画をつくる新装版』が2025年10月15日に復刊されます。この書籍は、1978年に初めて世に出され、多くの映画ファンや制作関係者から支持を得てきた作品です。今回は、新たな装丁での登場だけでなく、山田監督自身の書き下ろし前書きや、フランスの作家クロード・ルブラン氏による解説も追加されており、より深く映画制作の神髄に迫る内容となっています。
映画の真髄を語る
山田監督は、「男はつらいよ」シリーズをはじめとする多数の映画作品を手がけてきたことで知られていますが、本書では単なる映画制作の技術にとどまらず、映画に対する情熱や哲学について率直に語っています。例えば、映画とは何か、観客との共感をどう築くか、リアリズムの重要性についてなど、監督自身の実体験に基づく貴重な知見が紹介されています。
「映画をつくるという仕事は、対象を愛することが大切だ」と語る山田監督の言葉には、彼の作品が多くの人々に愛され続ける理由が込められています。客観的な視点から外れ、作品への深い愛情があればこそ、観客の心に響く映画が生まれるのです。
内容の深掘り
本書の中では、山田監督が1954年に初めてカチンコを手にした頃から、映画制作の現場で経験したさまざまなエピソードが語られています。また、彼の映画界への入門、具体的な作品制作の過程、そして「寅さん」がどのように生まれたのかといった背景も解説されています。
特に『幸福の黄色いハンカチ』や『家族』などの名作に関する記述は、多くの読者にとって貴重な情報となるでしょう。監督が作品のテーマや映像表現にどのようにアプローチしたか、またそのプロセスでどんな挑戦があったのかが、詳細に綴られています。
さらに、映画づくりに欠かせないスタッフとの関係や、俳優とのコミュニケーションの重要性についても触れられ、それぞれの創作の過程で彼がどう感じ、どう対応してきたのかを感じ取ることができます。これにより、ただ単に映画がどう完成するかだけでなく、その背後にある人間味あふれる物語も伺える内容となっています。
映画ファン必携の一冊
この復刊によって、山田洋次監督の映画に対する熱い思いや技術、さらに映画が持つ力を改めて感じることができるでしょう。映画制作に興味がある人はもちろん、山田監督のファンや過去の名作を愛する人々にとっても、本書は必見のアイテムです。そして、来年公開予定の最新作『TOKYOタクシー』を含む監督作品一覧も収録されており、読後には新たな期待感が抱かれることでしょう。
書籍情報
- - 書名:『映画をつくる新装版』
- - 発売日:2025年10月15日
- - 価格:2,000円(税別)
- - ページ数:204ページ
この本は、映画制作の真実を知りたい方、または映画に対する情熱を持つすべての人に捧げられています。それでは、ぜひお手に取ってみてはいかがでしょうか?
詳細情報
さらに、出版社である大月書店の情報も記載されているので、興味がある方はぜひ訪れてみてください。
山田洋次監督の映画に対する情熱と制作へのこだわりを感じる、珠玉の一冊をぜひ手に入れて、映画の魅力に浸ってみてください。