第一三共ヘルスケアと御木本製薬、フランスでの国際大会で最優秀発表に選出
フランスでの栄光、共創研究が認められた理由とは
2023年9月15日から18日、フランス・カンヌで開催された「第35回 国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)世界大会」で、第一三共ヘルスケア株式会社と御木本製薬株式会社の共創研究が、口頭発表のBasic Research部門でTOP10に選出されました。これは国内の化粧品業界にとって大きな名誉であり、両社の研究成果が国際的に評価されたことを示しています。
1. 発表テーマの独自性と重要性
今回の発表テーマは「角層における水を評価するための新たな手法—“超”低温DSCを用いた水の可視化—」です。このテーマは、肌の水分状態に関する革新的なアプローチを提供することを目指しており、発表者の杉浦結氏はこの研究の重要性を強調しました。従来の方法では視覚的に捉えきれない肌の水分状態を解析することで、化粧品開発の新たな可能性を切り開くことが期待されます。
2. 第一三共ヘルスケアの取り組み
第一三共ヘルスケアは、「多様な医療ニーズに応える医薬品を提供する」という企業理念の元、OTC医薬品やスキンケア、オーラルケア、健康食品など多様な事業を展開しています。特に「Fit for You」というスローガンの下、消費者が選びやすい製品を提供し、セルフケアの普及にも力を入れています。
この国際大会での成功は、同社の研究開発に対する真摯な取り組みと先進的な技術が結実した結果であり、今後の製品開発にも大きな影響を与えることでしょう。
3. 御木本製薬の伝統と革新
一方、御木本製薬は、真珠の養殖に成功したMIKIMOTOブランドの精神を受け継ぎ、1943年からむすびの技術を生かした医薬品の製造に携わっています。化粧品や健康食品の開発においても、独自の原料を用いた製品を提供し続けています。
この国際大会での受賞は、彼らの研究がいかに最前線をいっているかを証明するものであり、特に自社ブランド「ミキモト コスメティックス」は高い評価を受けています。御木本製薬の革新は、消費者の健康や美しさを追求する姿勢の現れです。
4. IFSCCの意義と影響
IFSCCは81地域から約16,000名の会員が参加する世界的な化粧品技術者の団体であり、年に一度の学術大会では最新の研究成果が発表されます。今回の大会には798件もの研究が集まり、その中で選ばれたことは両社にとって名誉であり、国際的なビジョンを持つ化粧品業界の未来を感じさせます。
5. まとめ
今回の国際大会での栄誉は、第一三共ヘルスケアと御木本製薬が持つ技術と創造力の結晶です。化粧品業界が進化する中で、これからも両社の活動に注目が集まることでしょう。彼らの研究成果は、消費者のライフスタイルを豊かにする一助となり、新たな地平を切り拓くことが期待されます。