エターナルホスピタリティグループの新たな取り組み
2023年、エターナルホスピタリティグループは、日揮ホールディングス、レボインターナショナル、SAFFAIRE SKY ENERGYとの間で、廃食用油を利用し国産SAF(持続可能な航空燃料)への再資源化を目的とした基本合意書を締結しました。この協定は、航空業界の脱炭素化に寄与することを主な意図としています。
具体的な取り組み内容
エターナルホスピタリティグループは、国内で展開している焼鳥チェーン「鳥貴族」の338店舗(主に関東エリア)で使用される廃食用油を、SAFの原料として供給します。レボインターナショナルはこの廃食用油を店舗から引き取り、SAFFAIRE SKY ENERGYは2025年から運営する大阪府堺市のSAF大規模生産プラントでその油を原料にしてSAFの製造を行います。
日揮ホールディングスは、このプロジェクト全体のサプライチェーン構築を主導し、より効率的な流通体制の確立を目指します。このような取り組みを通じて、エターナルグループは「焼鳥屋で世の中を明るくしたい」という企業理念を実現し、持続可能な社会に向けた活動を続けていく方針です。
SAFとは
SAFは、「持続可能な航空燃料」の略称で、従来のジェット燃料が原油から精製されるのに対し、主にバイオマスや廃食用油を原料として生産されます。特に廃食用油から製造したSAFは、製造から使用までのライフサイクル全体で約84%のCO2排出削減効果が期待されています。この新しい取り組みにより、資源の有効利用と環境への配慮が同時に実現されることが期待されています。
「鳥貴族」について
1985年に大阪で誕生した「鳥貴族」は、398円均一の焼鳥を提供する全国的なチェーンです。2005年から東京進出を果たし、現在では全国に661店舗(2025年7月末時点)を展開しています。お店で使用される鶏肉は国産のものを使用し、主要食材の国産比率を向上させる「国産国消への挑戦」を行っており、2016年からは全ての使用食材を100%国産化しています。特に人気のメニューである「貴族焼」は、多くの顧客に愛され続けている名物です。
国内初のSAF大規模生産事業
日揮ホールディングス、レボインターナショナル、コスモ石油株式会社が共同で立ち上げたSAFFAIRE SKY ENERGYは、SAFのサプライチェーン構築に向けた事業化を進めています。現在、国内唯一の国産SAF大規模製造設備は、2024年12月に完工予定で、2025年4月から主要エアラインに対する供給を開始します。このプロジェクトは、将来的に航空業界全体の持続可能性を高める重要な一歩となるでしょう。
エターナルホスピタリティグループは、今後もこうした持続可能な取り組みを通じて、環境に配慮した社会の実現を目指していきます。私たちの日常生活においても、資源の有効活用と環境保護が重要なテーマとなる中、このプロジェクトはその象徴的な例となるでしょう。