東京化成工業の新入社員が学ぶ!生成AIと市民開発でデジタル改革を推進
東京化成工業株式会社では、2025年5月に新入社員を対象とした特別な研修を行い、生成AIやデジタルプロトタイピングの技術を習得する機会を提供しました。この取り組みは、業務改善を目指す市民開発者を育成し、現場でのデジタル化を進めるためのものです。
実践的な5日間のプログラム
この研修は単なる知識の習得ではなく、受講者が実際に手を動かすことに重点を置いています。5日間を通じて、生成AIやノーコードツールを用い、自らの業務課題に対する解決策を見つけて形にするプロセスを学びます。これにより、自発的に考え、行動する力を養うことができます。
研修中には、以下のような行動が重視されました。
- - アウトプット重視:受講者は「何を作るか」を自分で考え、自分の言葉で理解し説明できるようになります。
- - 正解探しの体験:単に教わるのではなく、正解を探すプロセスを体験。
- - 相互学習の促進:チームやクラス全体での学び合いを奨励し、知識の幅を広げます。
3つのフェーズで構成
この研修では、3つのフェーズに分かれた構成で進行されました。
1.
外部ツールの体験:まず、LINE BotやChatGPTなどの外部技術に触れ、作ることの楽しさを実感。
2.
業務に関連したアプリ開発:Power AppsやPower Automateを使い、身近な業務課題に基づきアプリを構築。
3.
最終制作:先輩社員からのフィードバックを基に、自らの業務支援アイデアを企画・開発し、発表。
このような体験を通して、受講者は単なる道具としてのツールだけでなく、アイデアを形にする楽しみと、ものを作る満足感を得ることができました。
実際のアプリ制作事例
研修の最終日には、8チームがそれぞれの成果物を発表しました。実用性のあるアプリが開発され、そのいくつかを以下に紹介します。
- - 議事録作成・検索アプリ:議事録の統一フォーマットと検索性を向上し、業務効率を改善。
- - ChatGPTによる自動分類アプリ:メール内容から予定やToDoを自動で分類し、責任者への登録を自動化。
- - 全能型実験ノートアプリ:実験記録や計算支援を行うオールインワンアプリ。
- - 自動翻訳・要約アプリ:OCR技術を利用し、必要情報をPDFから自動で抽出と要約を実施。
これらの成果物は、業務の改善に直結する可能性を持ち、多くの受講者が自らの手で実現できたことに大きな達成感を感じました。
受講生の満足度と声
研修後のアンケートでは、94.4%の満足度が得られ、「作る楽しさ」を実感する声や「AIとの距離が近くなった」といった感想が寄せられました。また、受講者は業務の中で自らの手で改善を図りたいという前向きな姿勢を持つようになりました。特に、「ITへの苦手意識が軽減し、自分にもできるという自信が持てた」という意見が目立ちました。
東京化成工業の人事総務部の中島麻姫子マネージャーは、「社員が研修を重ねるごとに前向きな姿勢になり、プロトタイピングの魅力に気づく良い機会となった」と語っています。
デジタルな未来を一緒に築く
プロトアウトスタジオでは、東京化成工業の他に、多様な業界の社会人を対象に、自ら作るデジタルプロトタイピング研修を提供しています。デジタル活用に苦手意識を持つ参加者にも寄り添い、実践を重視したプログラムで、現場のデジタル化に貢献する人材を育成しています。興味がある方は是非、お問い合わせください。