栄養士の働き方調査
2025-02-04 11:39:18

管理栄養士・栄養士の働き方実態調査:2024年の変化と未来への展望

管理栄養士・栄養士の働き方実態調査:2024年の変化と未来への展望



近年、全国の管理栄養士・栄養士1,990人を対象にした働き方の実態調査が実施されました。この調査は、株式会社エス・エム・エスが提供する栄養士向けコミュニティ「エイチエ」によるもので、2024年の災害を背景に、管理栄養士たちの意識と働き方の実態を探ります。それでは、具体的な調査結果を見ていきましょう。

調査結果の概要



1. 月収と昇給の状況


管理栄養士の月給の大部分は「21〜25万円代」で43.1%を占め、栄養士は「16〜20万円代」が40.4%であることがわかりました。また、66.6%の管理栄養士と栄養士が昇給のある職場で働いていると回答し、前年比で4.7%の増加が見られました。

2. 満足度の向上


勤務先の満足度は、47.3%の栄養士が「満足」と答えたことから、前年から3.2%の上昇が見られました。特に、「休みが取りやすい」という点に54.0%が満足していると回答しましたが、同時に「給料が安い」という声も45.0%に上りました。

3. 労働環境とやりがい


残業時間は65.7%が月平均10時間以下であり、労働環境は安定しているようです。それにもかかわらず、やりがいを感じていると答えた栄養士は約7割に達しました。彼らがやりがいを感じる理由のトップは「患者・利用者から感謝される」ことでした。

4. 本来業務への集中度


本来の業務に集中できていると感じている管理栄養士・栄養士は41.9%に過ぎずほぼ4割。電話応対や利用者の窓口対応など、本来の業務とは異なる活動が多くを占めており、職務に集中できないとする声も多く見られました。

5. 健康管理意識の高まり


自らの健康管理に取り組む管理栄養士・栄養士は半数以上が肉と二枚貝の生食を避け、感染症対策としてマスク着用を継続しています。そして、睡眠時間の確保も重視しているようです。

6. イベント食と備蓄意識


調査の結果、42.9%が月1回のイベント食を実施し、特にイベント食の提供においては、51.7%が予算の増額がないと回答。予算削減や人手不足が影響していることが示されています。また、2024年の災害を受けて、備蓄に対する意識の変化も見られました。約7割が備蓄への意識が変わり、実際に備蓄量を増やしたという意見が寄せられました。

今後の課題


これらの結果を総合的に見ると、管理栄養士・栄養士たちの満足度向上には給与や労働条件の改善が必要不可欠であることが浮き彫りとなります。また、業務の多様化が彼らの本来業務に支障をきたしていることも問題視されています。これに対処し、持続可能でやりがいのある職場環境を整えることが、今後の課題と言えるでしょう。

この調査結果からは、管理栄養士や栄養士が職務のやりがいを感じつつも、改善の余地が多く残されていることが伝わります。栄養士たちの働きやすさを向上させるためには、社会全体での認識変革や職場環境の改善が求められます。彼らの持つ専門的な知識と経験は、地域の健康を支える重要な要素であり、今後のさらなる活躍が期待されることでしょう。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

画像12

画像13

画像14

画像15

画像16

画像17

画像18

画像19

画像20

画像21

画像22

画像23

関連リンク

サードペディア百科事典: 管理栄養士 エイチエ 栄養士

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。