AI時代におけるリーダーシップの再考
2026年の10月23日と24日、東京・渋谷で「WIAL Global Conference 2026 Japan」が開催されます。この国際的な大会は、特定非営利活動法人日本アクションラーニング協会(WIAL Japan)とWorld Institute for Action Learning(WIAL)が共同で運営し、世界16カ国の実践者や研究者が集まり、未来のチームとリーダーシップについての新たな視点を探ります。
国際会議の背景
この会議のテーマは、「The Rise of Future-Making Teams(未来をつくるチームの胎動)」です。生成AIが日々の意思決定に影響を及ぼし始めた現代において、チームの存在意義が根本的に問い直されています。スピードと複雑さが増す現代社会では、チームのあり方がこれまでのように単にハイパフォーマンスを目指すものとして捉えられるのではなく、新たな役割を求められています。
特に、Thompson博士とCurran博士が提唱する「EGTL(Emergent Generative Team Leadership)」の概念は、これまでの「個人の能力」に重点を置くリーダーシップの枠組みから、チームとしての関係性やエネルギーに注目する形へと進化しています。これによって、リーダーシップはコントロールの概念から、支援や創発へと変わりつつあります。この新しい視点は、ビジネスや教育など様々な分野でのチーム活動に影響を与えるものです。
変革の時代に必要なもの
今、私たちが迎えているのは「Complexponential(複雑性 × 指数関数)」の時代です。情報の流れが急速に変化し、経済、地政学、社会構造が同時に揺れる中で、チームが担う役割は単なる効率やパフォーマンスの向上ではなく、共に働くことから共に成長することへの進化が求められています。その背景には、技術が担う場面が増える一方で、人が果たすべき重要な役割があるのではないでしょうか。
アクションラーニングについて
アクションラーニングは、1940年代に英国で提唱されたチーム手法であり、現実の組織課題を通じてメンバーが共に「質問」を通じて答えを探し、学びと成果を同時に得るアプローチです。この手法は、2006年に日本に導入されて以来、数千名のアクションラーニング・コーチを育成し、企業や地域社会に浸透してきました。
開催概要
この会議では、世界中から集まった15名以上の実践家が様々なセッションを行います。例えば、フィリピンでは地方自治体の食糧ガバナンスをテーマにした実践例、フランスの学校における資源を持たない子どもへのアクションラーニング導入、アメリカではAIを使った教育実践など、多岐にわたります。
会議の形式は、現地参加に加えオンライン参加が可能なハイブリッド開催です。日英同時通訳が用意されているため、国際的な参加者との情報交換が容易です。
基調講演者たち
会議の顔となる基調講演者には、Dr. Randal Joy ThompsonとDr. Kathleen Curranが揃って登壇します。彼らは著書「The Four Forces」において、AI時代のリーダーシップやチームのダイナミクスを探求してきた実績を持ち、この国際会議でその知見を発信することになります。特に、彼らが提唱するEGTL理論は、これからのビジネスの在り方に新たな視座を提供する重要なテーマの一つです。
この国際会議は、ただの学びの場に留まらず、AI時代における人間の真の価値を見出すための新たな試みとなります。共に新しい未来を築くチームの可能性を探るこの特別なイベントに、ぜひご参加ください。