劇団芝居屋第44回公演『驟雨』、中野で特別な非日常を体験しよう

劇団芝居屋第44回公演『驟雨』の魅力に迫る

2025年5月20日から5月25日まで、東京都中野区の「スタジオあくとれ」にて、劇団芝居屋の新作『驟雨（Syuuu）』が上演されます。主宰の増田再起が手掛ける「通るー」シリーズの新たな一篇で、90分という限られた時間の中で、家族の日常に潜む非日常の瞬間を描き出します。今年もまた、劇団芝居屋が持つ独特の演劇の世界に浸るチャンスです。

公演概要

この作品は、長年病床にあった霧島家の当主・霧島旭が他界したことで始まります。彼は名工として知られ、霧島製作所を経営していました。その死後、長男である松夫が後を継ぎ、ある日、財産分与を前に家族が集まるというストーリーです。家族の心の機微や人間関係が、どう交錯していくのかが見所となっています。

上演は、中野の小さな劇場である「スタジオあくとれ」で行われるため、観客との距離感も特別です。キャストには、劇団の重要な役割を担う木の下敬志や、前回公演に初参加した山本嵐太が名を連ね、観客に新しい感動を提供してくれます。

「覗かれる人生芝居」とは

劇団芝居屋は2002年に設立され、そのテーマは「覗かれる人生」です。一見平凡な人々の日常の中に漂うドラマを繊細に描き出し、観客がそこにいるような錯覚を生み出します。過去の作品でも、日常のささいな瞬間が劇的に変化する様子を描くことで、観客の心に深く突き刺さる感動を呼び起こしてきました。

増田再起は全作品の脚本を手掛けており、彼の言葉が生き生きとキャラクターに命を吹き込みます。この新作『驟雨』も、その例に漏れないでしょう。観客は90分の暗転なしの間に、時間が流れる中で役者たちの息づかいを感じることができるはずです。