「きょうだいと親との確執」をテーマにしたオンラインセミナーの詳細レポート
2024年12月21日(土)、ぜんち共済株式会社が主催するオンラインセミナー『きょうだいである私と親との確執』が行われました。全国きょうだいの会事務局長の太田信介氏と福岡きょうだい会の小川洋子氏が登壇し、障害を持つ兄弟姉妹を持つ当事者としての体験や思いを語りました。このセミナーは、特に障害者をきょうだいに抱える方々が直面する悩みを理解し、共有することを目的としています。
開催の背景
障害のある兄弟姉妹を持つことで生じる悩みはさまざまです。特に日常生活において、こうした問題を周囲に打ち明けることが難しく、長年抱え込む人々が多いのが現状です。そのため、同じ境遇の仲間とのつながりを持つことが重要になります。全国きょうだいの会では、こうした孤独感を解消し、さまざまな課題を軽減するために活動しており、今回のセミナーもその一環として企画されました。
開催概要
- - 日時: 2024年12月21日(土)10:00~11:45
- - 参加費: 無料
- - 視聴方法: YouTubeライブ
- - 登壇者: 太田信介氏(全国きょうだいの会事務局長)、小川洋子氏(福岡きょうだい会)
- - 申込者数: 638名
当日のプログラム
第一部: 講演「きょうだいである私と親との確執」
小川洋子氏が、自身の家族との関係について詳細に語りました。
家族と成長過程
- - 家族の特徴: 転勤族として育ち、発達障害という言葉すら存在しない環境で、障害のある弟と共に過ごしました。
- - 成長過程: 小学校から社会人まで、弟を支えつつも、自身が抱える思いや期待に悩む日々を振り返りました。
両親との関係
- - 母親の過度な期待: 「おねえちゃんなんだから」という言葉が与えたプレッシャー。
- - 父親との希薄な関係: 障害に理解は示す一方で、親子のつながりが弱いことに苦しみました。
転機と支援の出会い
40代に結婚を考えるようになり、初めてきょうだいのことを話した経験から、自身の過去を受け入れるきっかけが得られました。また、福岡きょうだい会に参加し、仲間のサポートを受けて前に進む勇気を持ちました。
メッセージ
小川氏からは、親に対するメッセージやきょうだいに向けた励ましが語られました。
第二部: 対談と質疑応答
参加者からの意見や質問がリアルタイムで寄せられ、太田氏と小川氏がそれに答える形で進行しました。今後の障害福祉についての理解を深めるためには、専門家の助けを借りることが大切であるという共通認識が生まれました。
参加者の声
多くの参加者が、自身の体験や知見を共有し合い、大いに有意義な時間を過ごしたことが伝えられました。特に、きょうだい特有の経験を通じて親の接し方への理解を深めることができたとの感想が多く寄せられました。
まとめ
再度、こうしたセミナーが必要とされていることが浮き彫りとなりました。今後もぜんち共済株式会社は、オンラインセミナーを通じて、障害を持つ方々とその周囲が抱える課題についての理解を深める活動を続けていくとのことです。詳細は【全国きょうだいの会】の公式サイトや【ぜんち共済】のホームページをチェックしてください。