ヤマモリがベトナムに新たな拠点を開設
総合食品メーカーであるヤマモリ株式会社は、2025年5月を目指し、ベトナムのホーチミン市に法人「Yamamori Vietnam Co., Ltd.」を設立します。本記事では、ヤマモリがどのようにして海外市場を拡大しているのか、特にベトナム市場にどう取り組むのかを詳しく紹介します。
ヤマモリの海外進出の歴史
ヤマモリは1988年にタイ市場に進出し、加工食品や日本の醤油の製造を開始しました。当初は日本食の認知度が低く、未成熟な市場でした。しかし、タイの経済成長とともに日本食の人気は高まり、現在では親日的な国民性も手伝って、多くの日本食レストランが存在する市場に成長しました。ヤマモリはこの市場の発展をリードしてきました。
海外戦略の進化
最近の販売データによれば、ヤマモリのタイ法人の売上は908百万バーツに達しており、これは現地オペレーションの成果です。現地製造工場を持つことで、顧客ニーズに柔軟に応える販売戦略を展開しており、さまざまな調味料のOEM生産や、日本の高級食材の輸入販売を行っています。さらに、ハラールやコーシャ証明を取得した工場から、宗教に配慮した製品の提供も可能になりました。
ヤマモリベトナム法人の設立
新たな拠点「Yamamori Vietnam Co., Ltd.」は、2025年5月に法人設立予定です。これに先立ち、2025年4月8日にはホーチミン市にオフィスを開設し、ベトナム市場で本格的な販売活動をスタートします。現地の消費者や日本企業とのネットワークを構築し、販路を拡大する狙いがあります。
ベトナム市場は、内食率が高く、外食の回数が限られる一方で、女性の社会進出が進んでおり、調理時間を短縮できる食品の需要が増加しています。また、日本食は外食メニューとしても人気が高まりつつあります。
ベトナム市場の魅力
ベトナムは約1億人の人口を有し、30-44歳の世代が多数を占めるため成長の可能性が高いと考えられています。しかし、近い将来の高齢化に備え、新たに健康志向の消費や質の高い製品へのニーズが求められることが予測されています。これはヤマモリにとって、新たなビジネスチャンスとなります。
具体的な商品展開
ヤマモリは、ベトナム市場の特性を活かし、さまざまな商品群の展開を計画しています。具体的には、各種醤油、つゆ、胡麻ドレッシング、照り焼きたれなどが予定されています。すべての商品の生産はタイで行われます。
今後の展望
ヤマモリグループは、2025年を見据えたベトナム市場での拡大を計画しており、3年以内の事業黒字化を目指しています。これからも「本物感」と「おいしさ」を追求し、世界中に感動と笑顔を届けていく所存です。ヤマモリの動きから目が離せません。