抗がん剤治療と食事の関係を解説した情報冊子の全国配布が決定
オイシックス・ラ・大地株式会社は、全国の医療機関で抗がん剤治療中の方を支えるための情報冊子の配布を始めることを発表しました。この冊子は、がん患者とその家族が治療中に必要とする食事と栄養に関する情報を提供することを目的としています。
抗がん剤治療中の患者においては、51%が食事に悩みを抱えていると回答しており、特に食欲不振や吐き気によって、食べられるものや量に制限が出ていることが調査で明らかになっています。このような状況での効果的な栄養サポートが求められており、オイシックスは医療関係者やがん患者の声をもとに、科学的根拠に基づいた実践的な情報を冊子にまとめました。
食事と栄養の重要性
がん治療の経過において、良好な栄養状態は治療にとって大変重要です。ある研究によりますと、栄養状態が良い患者は治療の経過が改善されることが示されています。また、アメリカのがん患者向けのガイドラインでも、食事の重要性が強調されています。このことからも、抗がん剤治療中には、適切な栄養がなければ、治療の効果が薄れたり、体力の低下を招く可能性があります。
実際、調査によれば、抗がん剤治療を受けた300名の中で、43%が「治療中の生活の変化とその対策」に関する情報を求めていることが分かりました。しかし、自ら医療従事者に相談した人はわずか21%で、その結果、患者が抱える不安を解消するための支援が不足している現実が浮き彫りになっています。
情報冊子の内容
新たに配布される情報冊子では、抗がん剤治療と食事の関連性や栄養の基本知識について、わかりやすい形で紹介されています。具体的には、以下の内容が含まれています:
- - 体調の変化と食事の工夫: 治療中に起こりやすい体調の変化と、それに則した食事の工夫について解説。
- - 栄養状態と血液検査: 血液検査の結果を通じて、栄養状態の目安を提供します。
- - 栄養素の重要性: 特に注目したい栄養素や、炎症や抗酸化についての知見をまとめています。
本冊子は、医療機関での配布に加えて、今後はWEBサイトからのダウンロードも可能にする予定です。患者やその家族が、治療をより理解し、実践しやすい内容を心がけて作成されています。
オイシックス・ラ・大地の思い
オイシックス・ラ・大地は、創業以来、食の社会課題への取り組みに力を入れてきました。がん患者さんが抱える食に関する不安を解消するため、科学的な知見を基にした食事支援サービス「がん患者さんとつくった ヘルスケアOisix」というミールキットを提供しています。このサービスにより、患者さんが安心して食事を楽しめることを目指しています。また、がん治療を支えるため、専門家の監修のもと、食事の工夫や栄養の重要性を伝え続けることが急務とされているのです。
オイシックスが提供する情報冊子は、がん患者にとっての貴重なサポートとなることが期待されています。これにより、抗がん剤治療を受ける方々がより豊かな食生活を送れるよう、私たちも期待しています。