医療データの新しい活用法に向けた三者の提携
2023年、mMEDICI株式会社、NTTプレシジョンメディシン株式会社、そして新医療リアルワールドデータ研究機構株式会社(PRiME-R)が、医療リアルワールドデータ(RWD)を利用した臨床研究および製造販売後調査(PMS)の支援を強化するためにパートナーシップ協定を締結しました。この協定により、各社はそれぞれの強みを活用し、研究の計画から実施、解析、報告に至るまでの一連の過程を総合的に支援する体制を整えます。
パートナーシップの背景と目的
近年、医薬品開発の現場でRWDを使った研究の重要性が高まっています。しかし、研究を成功に導くためには、構想段階からデータの管理、質の確保、研究デザインのガバナンスに至るまで、様々な条件をクリアしなければなりません。これには、複数の医療機関・研究機関のデータを横断的に利活用できる基盤が必要です。特に、NTTプレシジョンメディシンが提供する「Japan Precision Medicine Platform®(JPP)」は、全国の医療機関から集まる臨床データや遺伝子情報を活用するための土台として機能します。
mMEDICIは、RWDを活用するための研究・事業の計画や意思決定の支援を行っており、PRiME-Rは医療機関と共同でレジストリの構築と運用を進めています。今回の協定により、これらの組織が連携し、研究活動の質を向上させることが期待されています。
具体的な取り組み内容
協定締結後、三者は1年以内に3件の重点ユースケースに取り組むことにしています。このユースケースの具体化を通じて、RWE(リアルワールドエビデンス)の創出を加速させ、3年以内に国内外での研究活用案件を約10件まで持っていくことを見込んでいます。これにより、従来は個別に進められていた研究設計も、効率化され、早期の立ち上げが可能となります。
各社の役割と期待される効果
- - mMEDICI: RWDの利活用に関する構想設計やプロジェクトの推進、意思決定支援を行い、全体の進行をリードします。
- - NTTプレシジョンメディシン: JPPを通じて安全なデータ利用を支援し、医療データが活用できる仕組みを築きます。
- - PRiME-R: 医療機関との協力によって得たレジストリデータを活用し、実用的な支援を通じて研究に貢献します。
この協定によって、各社はそれぞれの役割を果たしつつ、研究の質や再現性を担保しつつデータの利活用を進めていくことが期待されています。
今後の展望
三者は、今後も製薬企業や研究者との連携を強化し、優先度の高いユースケースから順次研究支援を進める計画です。また、医療データの利用における倫理やセキュリティを重視しながら、RWDを活用できる体制を整備し、医療分野におけるデータドリブンな研究の推進に寄与していく考えです。
今回の提携は、医療研究の最前線でのRWDの価値を高めるための一歩であり、各社の専門知識を活かした協力体制がどのように実を結ぶのか、今後の展開に期待が寄せられています。