廃校を利用した新たな地域共創プロジェクト
鳥取県米子市に拠点を持つプロサッカークラブ「ガイナーレ鳥取」と、体験デザインを専門とする「CHEERS株式会社」が手を組み、廃校を活用した地域共創プロジェクトが始まりました。このプロジェクトの目的は、学生が地元の企業や団体と協力して課題を解決しながら新しい価値を生み出すことです。
このプロジェクトは、「スポーツ × 教育でつなぐ地域共創循環モデル」の実証実験として行われており、スポーツ庁が推進するスローガン「スポーツオープンイノベーション推進事業」の一環です。この取り組みでは、スポーツ団体や企業、スタートアップが協力し、新たなビジネスやサービスの創出を目指しています。
プロジェクトを支える考え方
「すべての子どもたちが、今と未来にワクワクできる社会」を理念に掲げるCHEERS株式会社は、過去に1,100社を超える企業とともに体験プログラムを作り上げてきました。一方、ガイナーレ鳥取は、地域の資源を最大限に活用し、地元企業とのコラボレーションで地域を活性化することを目指しています。この相乗効果によって、新たな持続可能なビジネスモデルを構築することが目標です。
U-23 未来想造部の発足
本プロジェクトの中核となるのが、高校生や大学生による「U-23 未来想造部」です。このコミュニティでは、廃校を活用した「誠道アカデミー」を拠点に、学生、クラブ、地域の3者が協力し合いながら、事業アイデアを創出し、地域やクラブへの愛着を育んでいくことに重点を置いています。
実施スケジュールとプログラム
プロジェクトは段階的に進行します。2025年11月から12月にかけて「U-23 未来想造部」が発足し、部員を募集します。2026年には、商品開発のワークショップや成果発表会が予定されています。
特に注目は、2026年2月14日に行われる『勝ちむすび(KACHI-MUSUBI)』の開発ワークショップです。参加者は地元の食材を活用しながら、おにぎりのプロジャンルを担う大塚正樹氏と共に、鳥取の魅力を詰め込んだおむすびの企画を行います。
実証内容と反響
初回の実証では、参加者の属性や感想を元にさまざまな成果が得られました。新規層の獲得に成功し、多くの若年層が参加したことでガイナーレ鳥取のファン層の拡大が図られています。特に、女性の参加比率が80%を超え、これまでのファン層とは異なる新たなリーチが確認されました。参加後の満足度も100%で、継続的なコミュニティへのニーズが強いことが明らかとなりました。
『勝ちむすび』の販売
プロジェクトの集大成として、学生たちが開発した『勝ちむすび』は、2026年5月24日にガイナーレ鳥取の試合会場で正式に販売されました。発売前から長蛇の列ができるほどの反響があり、当日は用意したセットが約20分で売り切れました。学生たちは自ら考えた商品を販売できたことに感動し、地域企業との連携の重要性を実感しました。
今後の展望
プロジェクトに参加した学生からは、地域の歴史をテーマにしたマップ制作や観客増加を目指すプロジェクトのアイデアが提案されています。この熱意を持続可能な形にするために、「U-23 未来想造部」の年間プログラム化が進められる予定です。地元企業と連携しながら、新たな地域活性化の循環モデルの構築が期待されています。
本プロジェクトを通じて、地域の資源を生かした共創の未来を切り開く活動が進行中です。