株式取得の背景
日本は長寿大国であり、2025年には全ての団塊世代が75歳以上となり、後期高齢者の割合が増加します。健康寿命を延ばす医療の充実は素晴らしいですが、シニアの生活を支える環境を整備することも急務です。
ユカリアは、「ヘルスケアの産業化」という目標と「医療・介護のあるべき姿を変革する」というミッションを掲げて活動しています。具体的には、病院や介護施設の経営安定、介護従事者の職場環境改善、利用者のウェルビーイングを実現する「三方良し」に向けて取り組んでいます。
ユカリアは、アクティブなシニア世代に適した住まいを提供するクラーチや、不動産や介護の相談窓口を運営するあいらいふを通じ、多様な解決策を提案し続けています。これらの活動の一環として、M&Aや提携を積極的に進め、市場シェアを拡大する方針です。
業務提携の内容
DFreeは、超音波センサーを活用した排尿タイミングを予測するIoTウェアラブルデバイス「DFree」を開発・販売しています。このデバイスは、膀胱内の尿のたまり具合を可視化し、利用者個々に合ったケアを行い、QOL向上と介護現場の業務負担軽減に寄与します。
ユカリアがDFreeの株式を取得することで、自社の医療・介護フローにDFreeを導入し、同社が保有するデータやネットワークを活用してサービス業務の質と効率化を目指します。
主な取り組み
- - 医療・介護現場の業務効率化: DFreeの利用事例を基に、患者や入所者の適切な排尿タイミングを把握して業務負担軽減を図り、医療・介護サービスの質の向上に貢献します。また販売促進も行います。
- - QOL向上支援: DFreeの使用により、患者や入所者の排泄の自立を促し、トイレの失敗を防ぎます。これにより、高齢者が尊厳を持ち、アクティブに生活できる環境を整えます。
ユカリアとDFreeの企業概要
株式会社ユカリアは東京都千代田区に本社を置く企業で、代表取締役社長は三沢英生。ユーザーの健康と生活の質向上を目指して、様々なヘルスケア関連事業を展開しています。DFree株式会社は東京都港区に本社があり、超音波センサーを用いたデバイス開発を行っています。
株式取得の内容
ユカリアはDFree株式会社のA種優先株式1,250株を譲渡により引き受け、発行済み株式の3.41%を取得します。
今後の見通し
この株式取得に伴う連結業績への影響は軽微と考えられ、業績予想の修正は行わない見込みです。今後も両社は連携を強化し、シニア向けサービスの質向上を目指して取り組み続けることでしょう。