美の技術が集結
2025-09-18 11:29:40

名古屋・横山美術館で開催される「超絶技巧の七宝展」を徹底解剖

横山美術館企画展「超絶技巧の七宝展」


名古屋の横山美術館では、2025年9月19日から12月21日までの期間、企画展「超絶技巧の七宝展」が開催されます。本展では、七宝焼の奥深い技法と美しさを垣間見ることができ、約250点にも及ぶ作品が一堂に展示されます。

七宝焼の魅力とは


七宝焼は、銅や銀などの金属素地に釉薬を施し、高温で焼成して美しい色彩を生み出す技法です。この素晴らしい技術は、紀元前のエジプトに起源を持ち、日本には古墳時代末期に伝わりました。特に、江戸時代後期に尾張藩士の梶常吉によって確立された尾張七宝は、明治時代以降、重要な輸出品として日本の技術革新を促しました。従来の象嵌技法から、金属線を利用した有線七宝、新しい釉薬の表現方法を用いた無線七宝へと進化し、現代の七宝焼の基盤が築かれました。

展示作品と見どころ


本展では、異なる技法によって生み出された約250点の作品を通じて、七宝焼の美しさを堪能することができます。例えば、明治から昭和時代の有線七宝として知られる《七宝山桜雀図花瓶》や、水墨画のような表現が特徴の無線七宝による《無線七宝富士図花瓶》など、各時代を代表する作品が展示されます。さらに、省胎七宝や泥七宝など多様な技法が示されており、見応えのある内容になっています。

尾張の名工たち


尾張七宝の技を受け継ぐ名工たちの作品にも注目です。「東のナミカワ」濤川惣助や「西のナミカワ」並河靖之など、高い技術を誇る陶工たちが生んだ作品が見られます。彼らの創作活動は、尾張七宝が全国に広まりその名声を高める要因となりました。

企画展の詳細


本展の開催期間は、2025年9月19日(金)から12月21日(日)まで。開館時間は10:00から17:00で、最終入館は16:30です。毎週月曜日が休館日ですが、祝日・休日の場合は開館し、翌平日が休館となります。入館料は一般1,000円(団体料金800円)、大学生・シニアが800円(団体600円)、中学生600円(団体400円)、小学生以下は無料です。また、障がい者手帳をお持ちの方は700円で入館できます。

講演会やギャラリートークも開催


関連イベントとして、11月2日には講演会「現代に生きる 尾張七宝の伝統技法」が行われ、七宝の技に触れる貴重な機会が提供されます。また、土曜日の午後にはギャラリートークも開催されるため、展覧会の内容をより深く理解することができます。

横山美術館について


横山美術館は、明治・大正時代に制作された輸出陶磁器を中心に、国内外の美術作品を収集・展示している美術館です。名古屋周辺で制作された美術品や、オールドノリタケ、隅田焼などの希少な作品を目にすることができ、その精緻さに驚かされることでしょう。美術に興味がある方、七宝焼に初めて触れる方、どちらも楽しめる内容になっている「超絶技巧の七宝展」。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。


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