アプリ会員証の活用度とその課題、8割が悩む現状とは

アプリ会員証の利用実態とその課題

近年、アプリ会員証の利用が急増しています。しかし、実際の使用者からは、さまざまな問題が報告されていることがわかりました。株式会社アイリッジは、421名を対象に「アプリ会員証に関する調査」を実施。その結果を基に、アプリ会員証の現状について詳しく解説します。

アプリ会員証の普及状況

調査結果によると、アプリ会員証の利用率が特に高まっているのは60歳以上の層で、なんと6割が日常的にアプリを使用。これは前回調査に比べて大きな増加です。アプリ会員証が選ばれる理由は、その手軽さと利便性。特にシニア世代において、物理カードの利用が主流からアプリへとシフトしている様子が伺えます。

全年代を通して、アプリ会員証の利用率はトップとなり、多くの世代がこのサービスを日常に取り入れていることが確認されました。特に若い世代では、LINEなどのプラットフォームを通じて簡単に管理できる会員証の需要が高まっています。

アプリ会員証利用の業種別ランキング

アプリ会員証を多く使用される業種の上位3つは、ドラッグストア、スーパーマーケット、コンビニエンスストアです。これらの業種では、前回調査に比べて利用率が10ポイント以上増加しており、アプリ会員証の利用が定着しています。一方、ホームセンターやカフェなどの業種では逆に減少傾向にあるため、業種によっての活用度の差も見られます。

増す利用率の影で潜む課題

興味深いことに、アプリ会員証の利用が広がる一方で、実に8割のユーザーが何らかの困りごとを抱えているとの結果が出ました。最も多かった意見は「電波が弱くてアプリが正常に起動しない」とのもので、これには利用環境の影響が大きいと考えられます。

続いて多かったのは「頻繁にログインが求められる」と「決済時に複数回のスキャンが面倒」といった、アプリ側に改善が求められる体験の問題です。いずれの要素も、ユーザーエクスペリエンス（UX）を向上させるための改善点であり、今後のアプリ開発において重要な課題です。