大切な人との「いい時間」を作るための実践的ガイド
3月18日、医療法人社団焔が運営するTEAM BLUEの理事長である安井佑氏による新刊『大切な人が亡くなる前に あなたができる10のこと』が刊行されます。この本は、家族が大切な人の最期の時間をどう過ごすかについて考えるための実践的なガイドです。著者自身が5千件以上の看取りを行ってきた経験から、「いい時間」を創るための具体的な提案が詰まっています。
日本は今、「多死社会」に突入し、年間157万人が亡くなる時代に突入しています。高齢化が進む中で、誰もが親や大切な人の最期を身近に経験する時代になりました。しかし、残り時間をどのように過ごすか、具体的に何をしてあげればいいかを考える機会は少ないのが現状です。そこで本書では、残された時間を「いい時間」にするための10の方法が紹介されています。
1. 身体に触れることの重要性
最初に紹介されるのは、「大切な人の身体に触れてみる」という提案です。著者は「触れなかったこと」が後悔になることが多いと指摘し、身体に触れることで心の距離が近づくことの大切さを訴えています。実際のエピソードを通じて、触れることがもたらす安心感やつながりの深さについて考察がされています。
2. 医師に「残り時間」を聞く
次に、残り時間を知ることの重要性が述べられています。医師に確認することで、残された時間を具体的に考えるきっかけになります。その情報は、この先の家族の時間をどう設計していくかの指針となります。
3. 一緒に過ごす時間を増やす
著者は、介護プランの立て方を知っておくことの重要性を説いています。適切な介護プランがあれば、一緒にいる時間を意図的に増やすことができます。悲しい気持ちだけでなく、家族の思い出を生かす機会を増やす方法を提案します。
4. 楽しいイベントを計画する
また、一緒に楽しいイベントを計画することの重要性も強調されています。「やってはいけないことはない」という視点で、最後の時間をどう楽しむかを考えます。具体的なアイデアが多く収録されています。
5. 終幕を穏やかに見送る
著者は、最期をどのように見送るかにも言及しています。自然な流れに任せることの重要性、そして大切な人の望む最期を理解し、実現する方法について考察がされており、「穏やかに見守る」という姿勢を提唱します。
特に、介護サービスや医療制度の活用方法については、図表を交えながらわかりやすく説明されており、実際に家族が直面する現実的な問題に対しても役立つ内容となっています。これからの時代、多くの人が意識せざるを得ない「終末期医療」に関する知識が詰まっている本書は、幅広い読者にとって有益な一冊となるでしょう。予め知識を持つことで、予期せぬ事態に対しても備えることが可能になります。
最後に
安井佑氏の『大切な人が亡くなる前に あなたができる10のこと』は、ただの感情的なサポートに留まらず、実践的かつ具体的な行動が示されていることが特徴です。誰もが経験する死というテーマを、家族としてどう向き合うかを提案する本書を通じて、少しでも大切な人との「いい時間」を作るきっかけになればと思います。発売日が待ち遠しいですね。