2026年に向けたホテル投資市場の展望
2026年、世界のホテル投資市場は拡大する見込みです。米国シカゴを本拠地とするJLL(Jones Lang LaSalle)は、最新のレポート「グローバル ホテル インベストメント アウトルック」を発表しました。この報告書では、堅固な債券市場と投資余力の拡大、ホテル資産の信頼回復が主要因として挙げられています。
世界的な投資増加の背景
2025年には世界のホテル投資額が前年比22%増加し、アメリカ大陸が27%の成長を記録する中、欧州・中東・アフリカ(EMEA)も4%の増加を見せました。一方、アジア太平洋地域は20%減少したものの、2026年には旅行需要の増加が期待されており回復の兆しがあります。
市場の回復を支える要因
1.
旺盛な旅行需要: 世界の航空旅客数が前年比4.9%増と見込まれ、特にインドや中国、ベトナムからの需要が高いことが影響しています。
2.
供給制約による価値創出: 新規ホテル建設が抑えられ、既存ホテルの業績が支えられています。
3.
資本市場環境の改善: 債券市場の好転により、貸し手がホテル投資に積極的になっており、金利も低下しています。
地域別の投資機会
アジア太平洋地域は国ごとに市場特性が異なりますが、日本が特に注目を集めています。大手金融機関が日本の不動産を対象とした大規模なファンドを設立し、アジア太平洋地域全体のホテル投資額の35-40%を占めると予測されています。
特別なイベントによる影響
FIFAワールドカップ2026や米国建国250周年の記念行事も、宿泊需要を大きく押し上げる要因となるでしょう。これらのイベントが開催される都市では、ホテル業績の向上が見込まれ、人材や資金の集中が行われます。
経済の成長を背景とした新たな投資サイクル
アジア太平洋地域は、特に中間層の拡大や可処分所得の増加が期待されており、旅行需要の増加も顕著です。投資家は、立地や品質に優れたホテル資産に注目しており、大規模な投資機会が次々と現れています。
JLLの見解
JLLホテルズ&ホスピタリティグループのエグゼクティブたちの見解によると、ホテル市場の回復にはさらなる差異が生じ、勝者と敗者が明確に分かれていくとのことです。特に、プライベートエクイティが資金を持つ中で、独自の投資機会が現れることが期待されています。
2026年のホテル投資市場は、このように構造的な優位性を生かしつつ、新たなビジネスチャンスを創出する場となるでしょう。日本のホテル市場は堅実な需要と投資家の関心を背景に、引き続き注目される存在であり続けることは間違いありません。