書店巡りを楽しむ御書印プロジェクトが5周年を迎え564店舗に拡大
昨今、書店の存在価値が問われる中、株式会社小学館文化事業局と小学館パブリッシング・サービスが推進する「御書印プロジェクト」もこの度5周年を迎えました。2025年3月1日、参加書店の数はなんと564店に達し、全国から多くの人々が書店巡りを通じて新しい本との出会いを楽しんでいます。
「御書印」とは何か?
御書印(ごしょいん)とは「人と書店を結ぶ印」という意味がある活動で、全国の御書印参加店で「御書印ください」とお願いすることで、その店の個性的なオリジナル印を含む3つの印を捺してもらえます。この印には訪問した日付や書店員が選んだフレーズが記入され、そのフレーズは書店ごとの特色が光ります。例えば、絵本の主人公の言葉や、その書店と縁のある作家の引用など、訪問者を楽しませてくれる要素が満載です。御書印の取得には300円が必要ですが、これは書店を応援する意味も兼ねています。
目標達成!500書店の壁を突破
御書印プロジェクトは2020年に46店からスタートし、2024年7月には初期の目標であった500書店に到達。さらに2025年3月10日には新たに27店が参加し、564店にまで拡大しました。しかし、全国で書店の閉店が報じられる中、62店がその道を選んでおり、書店業界の厳しさをも反映しています。それでも、御書印プロジェクトでは新規参加店を募り続け、書店と人との結びつきを強化していく方針です。
「BOOK MEETSNEXT2024」に参加
御書印プロジェクトは、読書の秋を迎え、出版業界全体が一丸となって進めるキャンペーン「BOOK MEETSNEXT2024」にも初参加しました。神保町の13書店では特別バージョンの「銀色」御書印を押印し、御書印が手に入る特別な体験が提供されました。さらに、御書印新聞の号外も発行され、参加書店で配布されるなど、読書を盛り上げる工夫が随所に施されています。
書店同士の絆を深める「御書印フェア」
御書印プロジェクトは、書店間のつながりを感じる「御書印フェア」を今年も開催します。このフェアは、書店チェーンの枠を超え、店舗で参加店とその推薦本を一緒にPRする企画です。今年は87の参加書店が推薦本を展示し、3月12日から4月中旬まで銀座の蔦屋書店で開催される予定です。
巡了者と共に成長する御書印プロジェクト
50書店以上を巡ったユーザーには、御書印帖に特別な印が押され、感謝の手紙が同封される仕組みがあります。巡了者は、自身の行動範囲が広がり、本との出会いが増えたという報告を通じて、御書印プロジェクトの価値を実感しています。また、全都道府県の書店を巡るプロジェクトにも参加できることが、全国の読書ファンを惹きつけています。
未来に向けた展望
2025年3月には参加者の数は推定3万2千人、押印数は9万回を超える見込みです。御書印プロジェクトは「人と書店を結ぶ印」として、今後も輪を広げ、より多くの人々に新しい本との出会いを提供していくことを目指しています。毎回異なる印とフレーズが訪れる人々の心を掴み、次の巡りを待ち遠しくさせるのです。
公式サイトやSNSでも最新情報をチェックして、新たな書店巡りの旅に出かけてみてはいかがでしょうか?
書店巡りはただの趣味ではなく、新たな発見と感動が詰まった冒険です。これからも御書印プロジェクトを通じて、全国の書店と共に楽しむ読書の世界が広がり続けることを心より願っています。