愛するペットのための新しい診療制度『ペットドクター』開始
2025年6月9日、東京都に本社を構える株式会社ノーススターが、ペット向けのオンライン診療サービス『ペットドクター』を開始します。この新サービスは、犬や猫の飼い主が不安に感じるペットの体調について、夜間や休日でも安心して相談できることを目的としています。
背景
近年、ペットを家族として扱う飼い主が増える中、日本の獣医療は依然として様々な課題を抱えています。実際、動物病院の数は約13,000か所に対し、人間の医療施設は約18万か所。特に夜間に診療を行っている動物病院は全国にわずか200か所しか存在せず、この不均衡は飼い主にとって大きなストレスです。多くの飼い主が、ペットの急な体調不良に対して適切に相談できないという現状があります。
そこで、農林水産省は2024年にオンライン診療に関する指針を策定し、かかりつけ医以外の獣医師が初診から対応することを認めることになりました。この流れを受けて、ノーススターは支援が必要な飼い主に向けて『ペットドクター』を展開することを決定しました。
サービス内容
『ペットドクター』は、経験豊富な獣医師とのオンライン診療を提供します。診療時間は毎日18:00から22:00まで対応しており、飼い主は簡単にビデオ通話を通じて相談できます。
対応疾患
- - 身体の症状:嘔吐・下痢・咳・呼吸困難などの急な体調不良
- - 皮膚・毛・ケガ:かゆみ・脱毛・しこり・けがなどの皮膚に関する問題
- - 食事・体重の相談:食欲不振や肥満などの食生活に関する不安
- - その他:予防薬に関する相談や夜間救急の案内なども行います。
診療はまず問診から始まり、飼育情報が収集されます。その後、リアルタイムで獣医師による診療が行われ、必要に応じて対面診療を推奨します。これは、飼い主が地域の動物病院にアクセスできるようなサポート体制も整備されているためです。
監修医師について
このサービスは、北里大学で獣医学を学び、マンハッタンのAnimal Medical Centerで研修を受けた小林元郎医師が監修しています。ペットの健康に関する不安を一緒に解消していくことを目的としており、飼い主の心にも寄り添う診療が行われます。
今後の展望
『ペットドクター』は、飼い主のニーズに応じてサービスを拡充し、地域の動物病院との連携を強化していく予定です。また、AIを活用した症状トリアージ機能の開発に着手し、さらには犬・猫以外の動物にも対応していく方針です。これにより、飼い主が抱える様々なお困りごとにお答えできるサービスを提供していくことを目指しています。
まとめ
『ペットドクター』は、忙しい現代社会においてペットの健康を守るための新しい手段を提供します。飼い主の心の負担を少しでも軽くするために、ぜひこの機会に利用してみてはいかがでしょうか。愛するペットのために、新しい診療スタイルが切り開かれました。