JR東海ツアーズが2024年度IT賞を受賞
株式会社ジェイアール東海ツアーズは、公益社団法人企業情報化協会が主催する「2024年度(第42回)IT賞」において、トランスフォーメーション領域の受賞を果たしました。この受賞は、同社が旅行業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を進め、業界での競争力を高め、業務の効率化を実現したことが評価された結果です。
受賞の背景
近年、旅行業界ではWeb販売の普及に伴い、従来の店舗販売モデルが厳しい状況に直面しています。紙のパンフレットやチケットを使用した従来型の営業手法では、顧客の利便性や効率性の面で課題が多く残ります。このような市場の変化に迅速に対応するため、JR東海ツアーズは旅行商品販売の方針を大きく転換しました。2023年秋には、店舗での販売を終了し、オンラインの「EXサービス」サイト内で新たなサービスをスタートさせました。
新しいサービスの概要
EX旅パック
新幹線と宿泊がセットになったお得な旅行商品で、チケットレスで乗車できます。特筆すべきは、利用直前まで新幹線を変更できるという国内初のサービスです。
EX旅先予約
お好きな旅先のホテル、交通手段、観光プランを新幹線の予約と一緒にワンストップで行えるサービス。チケットを事前に受取る必要がなく、当日まで予約が可能です。
EXポイント
EXサービスを利用して東海道新幹線に乗車すると貯まるポイントがあります。これを利用すれば、EX旅パックやEX旅先予約をさらにお得に楽しむことができます。
受賞の理由
JR東海ツアーズの受賞理由としては、以下の4つが挙げられます。
1.
オンライン予約の完全化: すべての商品をオンラインで予約できるようにし、チケットレスの販売を実現しました。
2.
マーケティング効率の向上: 会員管理や商品開発の業務を効率化し、クリエイティブな業務に人材を充てることが出来るシステムを構築しました。
3.
店舗販売からWebサービスへ: かつての店舗重視の営業方針を捨て、Web上で全てのサービスに移行しました。
4.
既存システムの活用: JR東海のEXシステムを活用して新規開発を最小限に抑え、迅速な業態転換に成功しています。
このような取り組みは、旅行業界だけでなく、他の様々な業種においても先行事例として評価されています。JR東海ツアーズは、今後もIT技術を駆使して利便性の高いサービスを提供し、新幹線沿線の魅力ある旅行コンテンツを紹介し続けることを約束しています。
IT賞について
IT賞は、ITを高度に活用したビジネス革新に取り組む企業や団体、個人に授与される栄誉ある賞です。1983年に「OA賞」として設立され、2001年度から「IT賞」として改称されました。様々な業種において、革新的な技術の導入と活用が求められる中、JR東海ツアーズの受賞は、その努力がいかに高く評価されたかを示すものです。