企業のデータ活用と基盤整備の現状
株式会社キーウォーカーが実施した調査によると、企業におけるデータの活用状況には大きな課題が浮き彫りになっている。特に、経営層と現場の間に存在する認識のギャップ、そして日々の業務における負担感がそれに拍車をかけていることが明らかになった。この調査は役員及び経営者、また自社のDX推進やデータ活用に関与する約1000名を対象に実施された。
調査背景
データの重要性が高まる中で、企業はデータ活用を促進し、意思決定を迅速化するための基盤整備が求められている。しかし、現状では企業内のデータが分散しており、集約や管理が適切に行われていないことが多く、このことが迅速な意思決定を阻害している。
特に興味深いのは、調査回答者の約6割が経営判断に必要なデータ取得に数時間から数日を要していることだ。こうした状況では、迅速な判断が求められるビジネス環境において、多くの機会損失を見逃してしまう可能性が高い。
経営層と現場の認識の違い
調査結果によれば、経営層の約51.6%が自社のデータを「十分に把握している」とする一方で、現場の担当者の約8割はデータ管理に負担を感じている。このように、上層部と実働部隊の認識には大きなギャップがあることが分かる。データの抽出や集計には専門知識が必要で、多くの情報の中から重要なデータを選び出す作業は、現場にとっては非常に大きな負担となっている。
データ基盤が整備されていない現実
データ基盤の整備状況についても調査が行われており、「十分に整備されている」と答えたのはわずか12%であり、実に約9割の企業がデータ基盤の整備の必要性があると感じている。特に多くの企業がデータの分散、手作業でのデータ抽出、及び膨大なデータ処理に時間を要していることが露呈し、結果として経営判断を妨げている。
例えば、調査において40.7%が「データが複数のシステムや部署に分散している」と回答。また、抽出・加工作業が手作業であったり、必要なデータの所在が不明であったりすることも課題として指摘されている。
課題解決に向けた取り組み
こうした現状を受けて、企業は次にどのようなアプローチでデータ活用を推進すべきか。この調査では、今後の取り組みとして「分析ツールの導入や活用(38.4%)」「データ整形・加工の自動化(37.3%)」「データの可視化を進めるためのダッシュボード整備(36.6%)」などが挙がっており、効率的かつスマートな業務遂行が求められていることがわかる。
結論
企業はデータでの意思決定を加速し、持続可能な経営体制を確立するために、データの一元管理や運用体制の構築が不可欠である。本調査の結果を通じて、データ基盤の整備が進まず、多くの企業が現場に過剰な負担をかけている実態に改善が求められている。データ活用の促進は組織全体における競争力を高め、変化の激しいビジネス環境に対応するためには欠かせない要素となるであろう。