介護現場の負担を軽減する『ミライ人間洗濯機』とは？

介護現場の負担を軽減する『ミライ人間洗濯機』

介護が必要な高齢者にとって、入浴は健康維持とリラクゼーションの重要な要素です。しかし、介護現場ではスタッフの身体的負担や人手不足が深刻な問題となっています。そんな中、株式会社SOYOKAZEと株式会社サイエンスによる新しい入浴機器『ミライ人間洗濯機』の開発が進んでいます。この機器は、2025年に開催される大阪・関西万博の「大阪ヘルスケアパビリオン」に出展されることが決まっており、画期的な技術を介護分野に応用したものです。

マイクロバブル技術の応用

SOYOKAZEとサイエンスは、マイクロバブルという超微細な気泡を利用した洗浄技術を使っています。この技術は、入浴時に1ccあたり約12,000個の泡を発生させ、肌や毛穴の奥まで入り込み、皮脂や汚れをやさしく取り除くことができます。試験導入が行われる町田成瀬ケアセンター「そよ風」では、2025年6月からこの新しい入浴機器の性能をテストし、現場からの声を基に改良を加えていく予定です。

介護スタッフの負担軽減へ

介護現場での入浴介助は、身体的な負担が大きく、特に体力的に厳しい作業であることは周知の事実です。新しい機器は、スタッフのスキルや経験に依存することなく、どの施設でも均質なケアを実現できる点に大きな特長があります。これにより、介助の省力化が図られ、現場の負担が軽減されることが期待されています。

高齢者の肌に優しいアプローチ

さらに、このマイクロバブル技術は、高齢者のデリケートな肌にも配慮されています。泡がやさしく汚れを洗い流し、肌を傷めることなく快適な入浴体験を提供します。保温効果もあり入浴後の冷えを防ぎ、リラックス効果も得られるため、入浴が苦手な高齢者にとっても安心して利用できる製品となることを目指しています。

今後の展望

開発中の入浴機器は、2025年12月を目標に製品化を進め、全国の「そよ風」をはじめ、他の介護施設への普及を目指します。今後はリリースに向けてさらなる改良を重ねつつ、介護業界のニーズに応える製品へと仕上げることが求められています。

SOYOKAZEとサイエンスの役割

株式会社SOYOKAZEは、全国で高齢者介護事業を展開し、特にショートステイの施設数では業界のトップであり、様々な介護サービスを提供しています。一方、株式会社サイエンスは、ファインバブル技術を利用した製品で知られ、独自の「ミラブルテクノロジー」によって高い洗浄力を実現しています。両社の協力によって、介護現場の課題を解決する新しい入浴ソリューションが誕生することに期待が寄せられています。