中学生対象の防災教育イベント
2023年の10月24日、東京都墨田区にある東京消防庁本所防災館にて、中学生向けの防災教育イベントが行われました。このイベントは、東京都内の中学校に通う約86名の生徒が参加し、全11グループに分かれて防災に関する様々な体験を行いました。
本イベントは、東京消防庁の主催によるもので、一般社団法人絆友会が協力し、特に「クロスロードゲーム」という防災教育プログラムを担当しました。この防災館は、都民の安全な生活を支援するため、楽しみながら地震体験や初期消火、応急救護、火災からの避難訓練などを行える施設です。
イベントの概要
この防災教育は、地震や火災、暴風雨、都市型水害に関する実体験を通じて実施されました。具体的には、地震の揺れや火災の煙体験、さらに都市型水害においてドアや車のドアが水圧で開かない状況を体験しました。これらの体験を経た後、参加者はグループワークに移り、クロスロードゲームを行いました。
クロスロードゲームは、阪神淡路大震災の実体験を基にして作られた、災害時の意思決定に関するジレンマを考える内容です。参加者は、災害に直面した時の選択肢について話し合い、自分ならどのように行動するかを考える機会を得ました。このゲームは、明確な「正解」が存在しないため、様々な意見や価値観を尊重し合う重要性を学ぶことができました。
講師の感想
講師は、参加者が命を守る行動について真剣に考えたり、意思のすり合わせの難しさを実感できたことを喜びました。中には、「地域の災害リスクを確認したい」「家族と防災対策について話し合いたい」という声もありました。特に、少数意見が出やすい雰囲気の中で、グループのリーダーがテキパキと意見を回す場面は印象的でした。
さらに、他の災害教育ゲームと比べ、クロスロードゲームは準備や片付けが簡単で、取り組みやすい点も大きな魅力です。生徒たちは、事前に様々な防災体験を経たことで、より“自分ごと”としてゲームに臨んでいた様子が見受けられました。防災は決して他人事ではなく、自分自身の問題として捉えることが大切です。
防災意識を高めるために
災害への対策は日々必要です。この講座を通じて、参加者が家庭や学校で災害について考え、話し合うきっかけになることを願います。私たちの身の回りには屋内外にリスクが存在しますので、その認識を高め、適切な行動を身につけることが求められます。防災教育は、一度の限りではなく、その後も定期的に行う必要があります。
一般社団法人絆友会では、学校や地域団体、企業向けの防災研修を随時受け付けています。防災教育に興味のある団体様は、お気軽にお問い合わせください。私たちと共に、備えの意識を広めていきましょう。