循環型経済の成功事例
2025-01-21 15:32:03

ファーメンステーションとアヲハタが手掛けるアップサイクル除菌ウエットティッシュの背景

ジャムの規格外品から生まれた革新的な除菌ウエットティッシュ



最近、ファーメンステーションとアヲハタが共同で開発した新しい除菌ウエットティッシュが話題になっています。この製品は、ジャムの製造過程で生じる規格外品を利用し、持続可能な社会づくりを目指す取り組みの一環です。私たちの日常生活に役立つだけでなく、環境問題にも積極的に取り組んでいる点が特筆すべきです。

アップサイクルと持続可能な社会



アップサイクルとは、不要なものを新たな価値のある商品に変える行為を指します。ファーメンステーションは、未利用資源を再生し循環させることに特化したバイオスタートアップ企業であり、農産物などから商業的価値を生む技術を持っています。特に、彼らの独自の発酵技術を用いて食品残さを再利用し、新たな製品を生み出すことに注力しています。

要は、ジャム製造過程で出た果物の残骸をただ捨てるのではなく、そこからエタノールを取り出し、さらにはそれをウエットティッシュに加工することによって、無駄を無くすという循環型経済を実現したのです。これにより、製造過程で発生する食品ロスを最小限に抑えることができます。

具体的な製品特長



新たに登場した『アヲハタのジャムで作った除菌ウエットティッシュ』は、99%天然由来の成分で構成されています。ジャムの製造過程で発生した食品残さから作ったエタノールに加え、チャ葉エキスやグレープフルーツ種子エキスが配合されています。これにより、手指だけでなく様々なシーンで安心して使用できる無香料のウエットティッシュが実現したのです。

また、この製品は環境に優しい植物由来の生分解性セルロース素材が使用されているため、使用後に環境に負荷をかける心配もありません。除菌性能についても、一般社団法人日本衛生材料工業連合会によるテストをクリアしており、安全性も確保されています。

会社および取り組みの紹介



アヲハタ株式会社は、1932年に設立され、以来柑橘類を原材料とした多様な製品を生産しています。その中で、食品ロスの削減や持続可能な生産モデルに取り組んできました。特に、製造過程で生じるみかんの外皮を有効活用した発酵食品への取り組みが有名です。

一方、ファーメンステーションは、発酵技術を活用した未利用資源の再生に特化した企業であり、これまでにも多くの企業と連携し、様々なフードロスや未利用バイオマスの課題解決に努めてきました。2018年から始まった「未利用資源再生・循環パートナーシップ」では、アサヒグループやANAグループとも協力し、アップサイクル事業を推進しています。

結論



ファーメンステーションとアヲハタによるこの新しい取り組みは、ただの商品の発売にとどまらず、持続可能な社会を築くための重要なステップとなっています。フードロス問題や環境問題に取り組む姿勢は、多くの企業や個人にとっても大いに刺激になることでしょう。このウエットティッシュを使用することで、私たちもまたこの大きな循環の一部になれるのかもしれません。今後の彼らの動きに注目です。


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