就業管理とタレントマネジメントの連携
東京都品川区に本社を置く株式会社日立ソリューションズと、東京都渋谷区の株式会社カオナビが、2023年10月21日より就業管理システム「リシテア」とタレントマネジメントシステム「カオナビ」のデータ連携を開始します。この連携により、企業の人事担当者は、従業員一人ひとりの業務状況やスキル評価などを一元的に把握することができるようになります。
リシテアとカオナビの概要
「リシテア」は約1,780社、249万人以上が利用する就業管理ソリューションで、オンプレミスとクラウドの両方で提供され、多様な雇用形態に対応しています。一方、「カオナビ」は4,000社以上で導入されているタレントマネジメントシステムで、社員のスキルや経歴を一元管理し、効果的な育成戦略を支援します。
新しい価値の創造
この連携によって実現される価値の一つは、勤怠データと人材情報の一元管理です。これまで、双方のシステムでは異なるデータが分散して存在していましたが、連携により、従業員のスキル情報と勤怠データを一つの画面で確認できるようになります。これにより、業務効率の向上が期待されます。
離職予防とエンゲージメントの向上
また、データドリブンの分析を行うことで、働き方やメンタルヘルスの傾向を把握しやすくなります。例えば、残業時間の分析や資格取得状況を把握することで、企業は従業員の働き方における課題を特定し、研修やメンタルヘルス対策などの施策を講じることが可能になります。これにより、離職率を下げ、エンゲージメントの向上につながるのです。
システム連携方法
「リシテア」と「カオナビ」は、API連携とCSV連携の2つの手段に対応しています。API連携を利用すればリアルタイムのデータ更新が可能であり、CSV連携はより簡易な運用の選択肢として用意されています。企業は自社の運用体制に応じて、柔軟な連携方法を選択できます。
人的資本経営の必要性
昨今、働き方の多様化や人的資本に対する情報開示の要求が高まっており、企業は従業員のパフォーマンスや勤怠状況を可視化する必要性に直面しています。このような背景の中で、カオナビと日立ソリューションズの連携は、企業のデータ統合と分析・可視化を一新するものと言えるでしょう。
まとめ
今後も、日立ソリューションズとカオナビはデータに基づく人的資本経営の推進を目指し、革新的なソリューションを提供していく予定です。人事業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)がこの連携を通じて加速することが期待されています。今後の発展に目が離せません。