帝国ホテルに新たな風、杉本雄が第3代総料理長に就任

杉本雄、帝国ホテルに新たな歴史の幕開け

2025年4月1日、帝国ホテルで歴史的な人事異動が発表されました。杉本雄氏が、約30年という間に培った豊かな経験を生かして、同ホテルの第3代総料理長に就任します。これは、初代の村上信夫氏、そして第2代田中健一郎氏に続く重要な役割を担うことになります。

杉本雄のキャリアの歩み

杉本雄氏は1980年に生まれ、1999年に武蔵野調理専門学校を卒業した後、すぐに帝国ホテルに入社しました。初期のキャリアは、レストラン「レセゾン」で始まりました。その後、彼は2004年に渡仏し、フランスでの13年間に渡る料理キャリアを重ねました。

彼のフランスでの経験には、ブルターニュ地方のビストロから始まり、著名なホテルであるル・ムーリスでは、ヤニック・アレノ氏やアラン・デュカス氏のもとで修行し、同ホテルのメインダイニングの責任者としてまで昇進しました。

「おいしく社会を変える」哲学

杉本氏は、食を通じて社会に貢献することを信条としており、「おいしく社会を変える」というスローガンを掲げています。帝国ホテルで提供される料理は、ただの食事ではなく、サステナビリティや生産者と連携した社会課題の解決に取り組む重要な要素であると位置づけています。

今後の展望

帝国ホテルの総料理長としての杉本氏のビジョンは、伝統を大切にしつつ、革新を追求することです。各地のセクションと協力し、お客様に最高の料理体験を提供することを目指しています。彼は特に、東京、大阪、上高地の各帝国ホテルでの料理の一貫性と質を高めることに尽力し、企業全体のブランド力を高めていく方針です。

その傍ら、地元の生産者や農家との密接な関係を築き、持続可能な食文化を育むことにも注力していく予定です。これにより、彼は料理の背後にあるストーリーや、人々とのつながりを大切にし、お客様にさらなる感動を提供することを目指しています。