発光と発電を両立する新たな技術の誕生
2026年の幕開けとともに、NHK放送技術研究所(技研)、千葉大学先進科学センター、京都大学大学院理学研究科が共同で開発した「発電できる有機ELディスプレー」が、世界初の快挙として注目を集めています。このデバイスは、発光と太陽光発電の両方の機能を持つもので、非常に期待が寄せられています。
発電と表示を同時に行う可能性
今回のデバイスでは、電気を使用して光を発生させる通常の有機EL技術と、光を受けて電気を生成する太陽光発電という真逆のプロセスを一つの素子で実現しました。やがて、この技術によって、発電した電力を利用してディスプレーが映像を表示することができ、特に災害時に電源がない状況でも情報提供が可能になると期待されています。
高効率な発光と発電
この技術の実現には、高い発光効率と強い光吸収特性を持つMR-TADF材料を使用し、エネルギーを精密に制御することで両立を図っています。従来では、発光と発電を兼ね備えることは難しい課題でしたが、今回の研究により赤、緑、青の3色の発光が実現されました。特に、世界で初めて青色の発光が成功したことは、この分野における重要な進展です。
開発の背景
本デバイスの開発に至るまで、技研はフレキシブル有機ELディスプレー技術の研究を行い、軽量で衝撃に強い新しい形のディスプレーを目指してきました。また、京都大学と千葉大学との連携によって、電荷の動きを制御することが可能となり、発光と発電の両方を理想的に実現するための基盤が整いました。
フレキシビリティとエネルギー効率
開発された有機ELデバイスは、さまざまな視聴スタイルを提供するだけでなく、災害時の情報発信機能も持つため、社会的意義が非常に大きいと位置づけられています。このデバイスは将来的に、電力の無駄を減らし、環境にも優しい技術となる期待が寄せられています。
出版と今後の展望
この注目の研究成果は、2026年1月27日付けで世界的に著名な学術論文誌であるNature Communicationsに掲載されました。研究チームは、さらなる技術革新に向け、発光と発電の効率向上や耐久性の改善に取り組む方針を固めています。
今後期待されるこの革新的な技術により、私たちの生活はどのように変わるのでしょうか。持続可能なエネルギーと便利な情報提供の両立を実現する未来が待ち遠しいです。
私たちの暮らしに新たな光をもたらすこの技術の進展から目が離せません。